〈ひと〉普及へ幅広い利用を 謙信公武道館館長 木村正哉さん(36)

 令和元年12月の開館以来副館長を務めてきて、このほど館長に就任した。館の運営、スタッフの管理、利用者や行政とのやりとりなど、より責任が増したことを自覚しながら仕事に当たっている。

木村正哉さん

 県スポーツ協会に従事していた際に、新設される謙信公武道館を紹介された。自身は長くスキーを競技してきた。「種目は違うけどスポーツに携われる」。運営を担うシンコースポーツ(本社・東京)に入社し、開館2年前から長野市の施設などで研修してきた。
 開館以来、武道団体や武道競技と関わり、「トップの方に従う姿勢やあいさつは武道ならでは。それぞれの道場がしっかりと取り組まれている」と感じている。インターハイをはじめ各種全国大会を開き、会場設営や運営に気を配ってきた。「武道をやっているスタッフも多く、助けてもらっている」と感謝する。
 武道だけでない、幅広い用途を考える。「武道館だが、可能な限りいろいろな人に使ってほしい」。大道場や小道場は新体操やフラダンス、ニュースポーツ、保育園の運動会などでも利用されてきた。会議室や研修室もあり、「皆さんに幅広く使っていただきたい」と勧める。
 クロスカントリースキー選手で、関根学園高時代にインターハイを制覇。早稲田大を経て、世界選手権のリレーで6位入賞するなど国内外の一線で活躍してきた。ジュニア指導にも携わってきただけに、「スポーツで頑張っている子どもたちを応援したい。ここから活躍する選手が出てくれれば」と願う。
 国体成年男子Cの年齢となり、「久しぶりに出てみたい」と意欲が再燃している。妙高市西野谷出身、栗原在住。休日は3人の子どもと遊び、触れ合う。

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