孤高のピアニスト、キース・ジャレットが、9月30日発売のフランスで行った最後のソロ・パフォーマンスで、彼の創作の絶頂期を記録したアルバム『ボルドー・コンサート』から「パートII」が先行リリースされた。
約2年前、キース・ジャレットは、2018年に2度の脳卒中を発症し、二度と演奏できない可能性が高いことを公にした。ニューヨーク・タイムズ紙で報じられたそのニュースは世界中の聴衆を震撼させ、輝かしいコンサートキャリアの終焉に対する悲しみとともに、同情と懸念を呼び起こしたが、そんな悲しいニュースの中、彼の最後のヨーロッパ・ツアーの最初に録音された『ブダペスト・コンサート』がリリースされ、人々の気持ちを和ませてくれた。
そのツアーの最後の録音は、2019年に『ミュンヘン2016』ですでにリリースされているが、今回発売になる『ボルドー・コンサート』は、同じ最後のヨーロッパ・ツアーにおけるブダペストから3日後の2016年7月6日に録音された作品。その白板のようなソロの即興演奏が常に評価されてきたピアニストによる、協和音と不協和音のもうひとつのバランス感覚を表現した作品で、1975年にリリースされた『ケルン・コンサート』を彷彿させる美しいメロディが描かれた作品だ。。
キース・ジャレットはNPRからのインタビューを最近受けており、現在はニュージャージー州北西部の自宅で静かにリハビリを続けていて、ピアノの前に座り、インプロヴィゼーション、スタンダード、ビバップを右手で弾いていると明かしている。
■作品情報
キース・ジャレット『ボルドー・コンサート』
2022年9月30日(金)リリース
UCCE-1194 SHM-CD
¥2,860(TAX IN)
購入&ストリーミングはこちら→https://Keith-Jarrett.lnk.to/BordeauxConcertPR