【那須塩原】視覚障害者のために考案され、東京パラリンピックの正式種目にもなった「ブラインドサッカー」の体験教室が2日、埼玉小で開かれ、6年生85人が障害者スポーツの楽しさを学んだ。
パラスポーツを通して共生社会を学ぶことを目的に、2年前から市が行っている障害者スポーツ体験事業の一環。13歳で全盲となり、昨夏の東京パラリンピックで日本代表の5位入賞に貢献した寺西一(てらにしはじめ)さん(32)が講師を務めた。
ブラインドサッカーは転がると鈴の音がするボールを使った5人制サッカー。ゴールキーパー以外の4人はアイマスクを着け、ピッチの外からゴールの位置を声で伝える「ガイド」と協力してゴールを狙う。
実際にアイマスクを着けた児童は、グループに分かれ、数メートル先のコーンを狙ってボールを蹴るゲームに挑戦。寺西さんは「見える人が、見えない人に正確に状況を伝えることが大切。どういう言葉なら伝わるか考えて」とアドバイス。磯佑樹(いそゆうき)君(11)は「初めて挑戦したが面白かった。実際にプレーする選手はすごい」と話した。