発熱外来に「AI問診」 待ち時間短縮など効率化 長崎北徳洲会病院

長崎北徳洲会病院が導入したスマホを使った問診の画面

 長崎北徳洲会病院(西彼長与町北陽台1丁目、鬼塚正成院長)は新型コロナウイルス感染症の発熱外来にスマートフォンなどを活用したAI問診を導入した。待ち時間短縮などの効率化につながり、患者と医療従事者双方にメリットがある。関東などでの導入事例はあるが、県内では先駆的な取り組みとみられる。
 同院は診療・検査医療機関としてドライブスルー方式で発熱外来を実施。問診、抗原検査、投薬、陽性だった場合の保健所への発生届などを請け負っている。
 これまで患者が来院してから看護師が症状などを聞き取っていた。8月31日に導入したAI問診は、電話で予約を済ませた後、患者自身が事前にスマートフォンやパソコンで名前や生年月日、ワクチン接種履歴、症状などを入力する。山内さち子看護師長は「患者さんにとっても、私たちにとっても効率的でストレスが減る」と話す。
 医師が診療・検査の際に聞き取った内容を、別室に控えている医師にトランシーバーで伝える取り組みも始めた。これまでは数人を検査するたびにガウンやフェースシールドなどを外して室内で入力していたため、着脱や、院内とドライブスルー会場間の移動を省けるという。
 鬼塚院長は「効率化できた分、予約枠を増やせている。検査希望者はまだまだ多い。地元で発熱外来に取り組まれている先生方の負荷を少しでも減らせたらと思う」と話す。


© 株式会社長崎新聞社