大型で強い台風11号は、3日(土)夜のはじめごろから夜遅くにかけて、非常に強い勢力で石垣島や宮古島など先島諸島にかなり接近する見通しだ。沖縄では、暴風やうねりを伴った高波、高潮に厳重に警戒が必要。また、沖縄や西日本から東日本では、大雨による土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。なお、沖縄では4日(日)午前中にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まるおそれがある。

台風11号は再び非常に強い勢力に

　大型で強い台風11号は、3日(土)午後4時には石垣島の南東約90キロにあって、1時間におよそ15キロの速さで北へ進んでいる。中心の気圧は955ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートルで中心の東側150キロ以内と西側110キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。
　台風は、3日(土)夜のはじめごろから夜遅くにかけて非常に強い勢力で、先島諸島にかなり接近する見通しだ。その後、台風は5日(月)にかけて東シナ海を北上し、次第に進路を東よりに変えて、6日(火)には九州へ接近するおそれがある。

　また、前線が東シナ海から山陰沖を通って、東日本へのびている。前線は4日(日)にかけて、日本海を北上する見込みだが、前線に向かっては太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気や台風からの暖かく湿った空気が流れ込むため、西日本から東日本を中心に大気の状態が非常に不安定となりそうだ。

暴風・高波

　沖縄では台風の影響で猛烈な風が吹き、猛烈なしけとなっている所がある。台風の接近に伴い、4日(日)にかけて先島諸島では一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹き、猛烈にしける所がある見通しだ。5日(月)には、台風の北上に伴い、九州北部でも非常に強い風が吹き、猛烈なしけとなる所がありそう。
　沖縄では、不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重な警戒が必要。また、沖縄や九州北部では、うねりを伴った高波にも厳重な警戒が必要だ。九州南部・奄美でも、うねりを伴った高波に警戒したい。

高潮

　沖縄では台風の影響で潮位が高くなり、3日(土)夜のはじめごろから4日(日)未明にかけて警報級の高潮となる所がありそうだ。海岸や河口付近の低地では、高潮や高潮と重なり合った高波による浸水などにも厳重に警戒が必要。

大雨・雷・突風

　西日本から東日本を中心に、雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降っており、土砂災害の危険度が非常に高まっている所がある。西日本から東日本を中心に、6日(火)にかけて雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、大雨となる所がある見通し。
　沖縄では台風の北上に伴い、台風本体や台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定となり、5日(月)にかけて雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、大雨となる所がありそうだ。
　なお、沖縄で線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがある。大雨による土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。
　また、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めたい。