家電も値上げ… ならば “リユース家電” 安い!きれい!保証付き!

冷蔵庫や洗濯機、テレビにパソコン…。

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ふつうの家電量販店のように見えますが、並んでいるのは、すべて中古品。リユース家電です。

店を訪れた人
― どうですか? ご覧になって。
「安い!」

新品の家電製品が値上がりする中、今、中古家電の人気が急上昇。

きょうのテーマは、『これは、もうブームかも? 安い!きれい!保証付き! リユース家電に熱視線』

今、売れ行きが伸びているのが、リユース家電です。値上げのほか、リサイクル意識の高まりが、中古家電ブームの背景にあると思われます。現状を取材しました。

□ 「スーパー」な中古品販売店

中古品買取販売の大手「セカンドストリート」が、先月11日にオープンした「スーパーセカンドストリート宇品店」です。中四国の中で店舗名に初めて「スーパー」という言葉を加えました。

その名のとおり、広い売り場に10万点を超える商品をそろえています。力を入れているのが、中古家電「リユース家電」です。

小林 康秀 キャスター
「家電売り場がこちらになっています。わたしはもう少しせまいスペースを想像していたのですが、奥の方まであるんですね」

売り場の4分の1が、家電製品を扱うスペースでした。

小林 康秀 キャスター
「これ、人気の製品ですよね。トースターですけど、2万円を切っていますね。税込みで2万1890円」

「確か、これ、値段が上がりましたもんね。けっこうきれいな製品ですね」

小林 康秀 キャスター
「(新品だと)だいたい4万円を超える値段ですけど、こちらの製品でいうと2万円を切る値段になっています」

「箱や付属品がそろっている、いないで値段も変わるんですよね。でも、お買い得ですね」

スーパーセカンドストリート 店舗運営部 上原 周 さん
「家電は、当社でいいますと、冷蔵庫・洗濯機・扇風機などの生活家電を中心に前年を上回るペースで推移しています」

売り上げ好調の要因は、新品を販売するいわゆる1次市場の影響があるようです。

上原 周 さん
「一次市場における在庫の品薄であったり、価格の影響、価格の高騰の影響がすごく大きくて、お手頃な価格で購入できるショップの方への需要が高まっているのかなと」

洗濯機は、1人暮らしの人や夫婦2人が使う比較的小ぶりな製品に人気が集まっているということです。

その1つが、こちら。3年前の発売時には10万円を超える値段で売られていましたが、値札にあった価格は…。

最大6か月の返金保証もついています。

訪れた人たち
― どうですか? ご覧になって。
「安い!」

「こういうところがあれば生活面が助かりますね。使われていたものの中にもいいものがある。お安いということで、ありがたく使わせていただくことは、リサイクルの面からもいいと思う」

□ 大手家電量販店も動く

リユース家電を販売する動きは、大手の家電量販店でも広がりを見せています。こちらは、ヤマダ電機LABI広島店。

ことし5月に新装したこのフロアは、なんとリユース品とアウトレット品に特化した売り場となっています。

フロア専属の店長を配置して「LABI広島店」から独立した店舗にするほどの力の入れようです。

ヤマダ広島アウトレット・リユース店 宮本 秀征 店長
― ある意味、競合するわけですよね。
「はい。ただ、しっかりお客さまのすみ分けはできていますので、下の階では最新モデルを扱わせていただいて、このフロアでは廃版およびリユース中古品という形でお客さまそれぞれのニーズにあった形で提案させていただいております」

扱う家電は、冷蔵庫・洗濯機・テレビ・パソコン・スマートフォンの5つに絞りました。そして、旧型のモデルではあるものの新品のアウトレット製品とリユース品を並べています。

宮本 秀征 店長
「お客さまに比較していただきやすいように、370リットルの冷蔵庫アウトレットであれば、こちらの価格。同じ370リットルの流通品(中古)であれば、こちらの価格と、値段の差がわかるように差をつけさせていただいております」

気になるのは、性能に問題はないのかどうか。

宮本 秀征 店長
「こちらは使われていますので、じゃっかん傷はついていますが、9年前のモデルは本当にきれいに清掃も行われていて、試験とかも工場点検という形でされております」

例えば冷蔵庫の場合、群馬県にある自社工場で内部の棚のスチーム洗浄や製氷皿の新品への交換など21項目をチェックし、店頭に並べているということでした。2年間の保証もついています。

小林 康秀 キャスター
「こちらのコーナーには、スマートフォンが並んでいて、奥にはパソコンが並んでいます。お盆明けから商品を拡充しました」

リユース品の品ぞろえを増やしたのは、7月にiPhoneなどが一斉値上げをした直後でした。

このフロア全体の売り上げは、5月のオープン以降、毎月、3割から4割伸びているということです。

ヤマダ電機では今後、山口や沖縄、東北にも修理工場を設置して、3年後にリユース品の扱いを倍増させるとともにアウトレットとリユースに特化した店舗を今の90店から200店ほどに増やす方針です。

◇ ◇ ◇

― 同じ建物に新品と中古と両方あって比較できるんですね。洋服やブランド品のリユースは、けっこうメジャーになりましたが、家電もありですね。

― 中古家電のメリットは価格だけではありません。今、お持ちの家電を買い取ってもらえば、そのぶん節約になります。さらに、法律でリサイクル費用を支払うことが決まっているテレビや冷蔵庫など4品目は、買い取りの場合、費用を払わなくてもよいので、出費を減らすことができます。(※ 業者によって運搬料金がかかることも) お持ちの家電を廃棄する前に店に相談すれば、思わぬ節約につながるかも知れません。

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