「カンブリア宮殿」放送800回に到達。秋元康が2週連続で登場

テレビ東京系の経済番組「日経スペシャル カンブリア宮殿」(木曜午後11:06)が、9月8日放送回で800回を迎える。記念すべき同回には、ゲストで秋元康が登場。作詞家・プロデューサーとして、エンターテインメント業界の最前線で戦ってきた秋元が、激変する時代にどう対峙(たいじ)すべきかを語る模様を、2週連続でおくる。

2006年4月にスタートした同番組には、これまで企業のトップをはじめとする多彩なゲストが登場してきた。番組MCを務める作家・村上龍氏が独自の視点から企業の本質に迫り、視聴者と近い目線で質問を投げかける女優・小池栄子と共に、ほかの経済番組とは一線を画す番組として、支持を得てきた。

800回を迎えるにあたり、村上氏は「あまり実感がありません。800回を数えますが、毎回新鮮味がありテレビの素人なのでいつも緊張しています。これからも、素人目線を貫いていきたいです」と初回から変わらぬ姿勢を見せる。

また、小池は「気付いたら16年半、800回になっていました。ここまで長い番組に携わったことはないので、率直にうれしいです。龍さんの生き方、発言はずっとブレていないので、いつも勉強になっています」と感慨を述べた。

800回のスペシャルゲストとして出演する秋元は、10代で放送作家としてデビューして以来、数々の名曲の作詞からアイドルグループのプロデューサー、さらにはドラマの企画まで手掛けてきた。64歳となった今も若者に刺さるコンテンツ生み出せるのはなぜなのか? 番組では、そのエネルギーとアイデアの源泉を探り、カリスマの日常に迫る。

“タテ動画”“倍速視聴”など、従来とは激変してきている若者のメディア視聴。さらには、コロナ禍でネット配信コンテンツの需要が激増し、Netflixは巨額の費用でヒットコンテンツを連発している。また、韓国は音楽や映画や配信ドラマで世界を席巻。テレビの黄金期を作り、ヒットコンテンツを生み出し続けてきた秋元は「この半世紀で最大の変化は、若者がテレビを視聴しなくなったこと」だと語る。この激変をどのように受け止め、またどう向き合っているのか。

収録を終え、秋元は「長寿番組が生まれにくい時代に16年半、800回続くということは、日本のテレビ史上とても重要な意味を持っている。テレビの役割も、視聴者のニーズも、目まぐるしく変わり続ける中、これだけの長寿番組になったのは、ナビゲーターの村上龍さんと小池栄子さんの時代を冷静に客観的に捉える“定点観測の目”にあると思います。これからも、新たな経済人をゲストに迎え、日本経済の“今”を伝え続けてください」とエールを送った。

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