路線バスの「専用レーン」「優先レーン」とされた朝方、バス以外の車がその車線を走っている。問題ないのか―。そんな質問が岡山市内のバス利用者から報道部に寄せられた。早速調べてみた。
◇
まずは専用レーンの実態を見ようと、岡山市内に2カ所あるうち同市北区富田―南中央町の国道30号を訪れた。北に向かう片側2車線の左側約2.4キロ区間が午前7時~9時に指定され、沿線にはバスのイラストに「専用」と書かれた標識、路面には「バス専用 7―9」の標示がある。
記者が足を運んだ平日朝は、多くの車がバス専用レーンではない右側車線を走っていたが、確かに専用レーンを走行するドライバーもいた。
別の平日朝に優先レーンに行ってみた。同市内には6カ所あり、その1カ所、同市中区長岡―国富の国道250号。西に向かう片側2車線の左側約4.5キロ区間が午前7時~9時に設定されている。
こちらは路面に「バス優先 7―9」と書かれた車線をバスとともに多数の車が走っていた。
専用・優先レーンはいずれも公共交通機関として重要な路線バスの定時運行を支えるため、県警やバス事業者、道路管理者などが協議して設けている。では具体的に何が違うのか。違反したらどうなるのか。
道交法の規定では、専用レーンは左折する際や、他の車線が工事中といった特別な指示がある場合を除き、路線バス以外の車両は通行できない。一方、優先レーンは一般車両も通行できるが、バスが後方から接近してきたら速やかにレーンから出なければならず、渋滞時などレーンから出るのが難しいと予想される状況ではそもそも通行してはならないとされている。
つまり車の通行は専用レーンは原則不可、優先レーンは条件付き可、と言えそうだ。県警交通指導課は「進路妨害などの違反が認められれば取り締まっている」と説明。両レーンともに違反した場合には違反点数1点、反則金6千円(普通車)が科される。
「バスの定時運行のため、ルールを守った通行をお願いしたい」と県バス協会。ドライバーのみなさん、バス専用・優先レーンを見かけたら気をつけて運転を!