「清川茶」使って特産品を 村と相模女子大が連携

茶を使った洋菓子などを試作する相模女子大生ら=清川村保健福祉センターやまびこ館(同村提供)

 清川村は相模女子大(相模原市南区)と連携し、「清川茶」を活用した特産品開発プロジェクトを展開している。ガレットや焼き菓子のカヌレなどの試作を始め、年内の完成を目指す。

 両者は2019年8月に包括連携協定を結んで特産品開発に取り組み、学生らがジェラートなどを作った。20、21年度は新型コロナウイルス禍で中断したが、本年度は「清川茶を使った特産品開発」をテーマに設定した。

 村内で生産される茶は出荷すると「足柄茶」ブランドとなるものの、今回は村内産の「清川茶」として活用する。村内の茶生産は約50年の歴史があるが、最近の価格低下や後継者不足が課題となっており、特産品開発でてこ入れを狙う。

 プロジェクトには1~4年の学生20人が参加。2グループに分かれて村保健福祉センターやまびこ館(同村煤ケ谷)で活動し、8月29日にはカヌレのほか、小麦粉の生地で肉などを挟むパオとパイシチュー、9月1日にはガレットとフルーツサンドを試作した。

 学生らは両日とも5時間以上にわたって試作に熱中。ガレットやパン生地に混ぜる茶の分量調整が課題で、「茶の渋みを消す難しさと、逆に量を減らしたときに風味を残すのが難しい」などの声が上がった。

 村では11月ごろまで試作を重ね、年内の商品完成を目指す。間に合えば宮ケ瀬のクリスマスイベントなどの場で販売したい考えだ。村産業観光課は「来年度は、村内の飲食店で販売してもらうことも考えていきたい」と、女子大生の感性を生かした人気特産品開発に期待を寄せている。

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