リュックサックでソロキャンプ! 電車とバスの公共交通機関のみで楽しむポイントを解説!

こんにちは!くにぱぐ(パギー)です。「電車とバス移動でソロキャンプ」というとキャンプの中でも相当上級者向けに思えますが、果たして実際はどうなのでしょう?飲んだくれキャンパーの私が、新たに「リュックサック一つ」を購入し、公共交通機関だけのソロキャンプに初挑戦してみました。結果から言うと、とにかく楽しいの一言!ポイントをまとめてみました。

著者が電車でソロキャンプに行った理由と場所選びについて

筆者撮影

この夏、著者は初めて、電車とバスでのソロキャンプに挑戦をしました。

普段、私はマイカーでソロキャンプとファミリーキャンプとほぼ交互に行くのですが、夏場はソロキャンプに適当な近場のキャンプ場が暑すぎて話にならず、かといって遠方の高原にまで一台しかないマイカーを使っていくと家族からクレームが出るので、「じゃあ公共交通機関で行くかあ~」となったわけです。

行くのは夏の期間だけですし、予算がそこまで潤沢にあるわけでもないので、装備はすべて既に保有しているものだけにしました。

ただし、さすがにリュックサックだけは大きなものが必要で、これだけは新たにキャンプ用として購入しました。※購入したリュックについては後述しますね。

リュックはなんでも入るサイズを選んだのですが、そうするとかなり装備が重く、負担が大きくなります。

私もそこまで筋力があるほうではないので、10kg以上の荷物を長時間背負って歩くようなことはいきなりはできません。

そこで、3つのポイントで場所を選びました。

  • 近所の駅から数駅で乗り換えられ、乗り換えはその1回だけ
  • バスは乗るが、バス停は駅前
  • キャンプ場は、バス停の目の前

これなら徒歩での距離は非常に少なくて済みます(後々確認してみたところ、片道2000歩程度でした)。

もちろん、涼しい高原を選ぶのは大前提でしたが、結果的にかなり簡単に往復ができてしまいました。

慎重に場所を選ぶことが、(特に初心者にとっては)電車・バスキャンプの第一歩だと言えます。

【電車でソロキャンプ装備編】極限まで荷物を減らすパッキングのポイント

使用したリュック

まず今回唯一購入したリュックサックです。悩んだ結果、こちらを選びました。

こちらの75Lサイズですが、この容量で7000円台と価格が飛びぬけて安く、その割には作りがしっかりしており、ポケットも多い点が決め手です。

また、横にバッグを追加するタイプのリュックではないため、横幅があまりかさばらない点も、狭い電車やバス内での移動に向いていると考えました。

カップなどは、ちょっとした気分もあって、100均で買ってきたカラビナ付きのベルトで固定をして雰囲気を出してみました。

筆者撮影

実際使ってみた結果、これ以上横幅のあるリュックはやはり公共交通機関には向いていないと思います。置く場所もスペースを取りますし、何しろあちこちにぶつかりますので。

リュックにパッキングしたキャンプギア

詰めていく荷物は以下のような感じです。

筆者撮影
  • 小型テント
  • エアーマット
  • シュラフ
  • グランドシート
  • キャンバステーブル
  • 椅子
  • 焚火台(炭火グリルと兼用)
  • アッシュバッグ(炭入れと火消し壺を兼用)
  • ランタン×2(1つは殺虫灯)
  • 着火剤×2
  • ファストウッド(着火剤を使い切った時用)
  • 火吹き棒
  • 火ばさみ
  • トング
  • ナイフ
  • ライター×2
  • シェラカップ
  • 割りばし
  • 歯ブラシ
  • カップ
  • シングルバーナー
  • ガス(CB)缶×1
  • ヤカン
  • コーヒー
  • 温度計
  • ペグ
  • ペグハンマー(ゴム製)
  • 除菌シート
  • グローラー(氷入れ)
  • 虫刺され用薬
  • タオル
  • 着替え(防寒着)

結構ありますね。

これ以外に10Lのソフトクーラーにツマミ類とビール、ウイスキーを詰めたスキレットを数本加え、さらに炭酸水2リットルに氷まで持ちます。

合わせた重量はおよそリュックだけで18kgでした。

筆者撮影

厳しくはありますが、正しく背負えば、なんとか歩けない重さではない感じです。ただ、これで歩けたのは移動距離が短いからでしょうね。

荷物に関して、ポイントを幾つか書いていきましょう。

必須ギア(テント・椅子・テーブル・マット・シュラフ)は軽いものを!

他の道具はある程度「なくてもどうにかなる」のですが、テント、椅子とテーブル、そしてシュラフとマットがないと、さすがにキャンプというより苦行に近くなります。

私は幸いこれらに関してはある程度軽量なものを持っていたので、最初からやりやすかったです。

もし、これから徒歩キャンプをしてみたいという人は、これらに関してだけはある程度軽量化、小型化を考えてみるといいでしょう。

私が使ったものに関しては、以前、ハピキャンの記事で書いたテントシュラフマットです。

テーブルと椅子は下記のものです。

本格的な登山用のような超軽量装備ではありませんが、この程度でも大分違います。ご参考ください。

調理と焚き火は1つの焚き火台で! 炭は少量を持参

調理はいろいろとやり方がありますが、焚火もしたいなら、小型の焚火台を使って炭火焼きをすると結果的に荷物が少なくてすみます

ZENPITを使うと、なんとピザも焼けるので便利ですよ。

炭は「燃えかけのもの」を含め、必要量をアッシュバッグに詰めて持って行きます。

筆者撮影

炭を現地調達をしようとすると量が多くなりすぎますし、新品の炭だけだと着火が難しいので注意しましょう。

また、アッシュバッグは残った炭を火のついたまま入れて口を閉じることで、消火を行えるという利点もあります。

これも徒歩キャンプにはあると便利な道具ですね。

使用済みの燃えかけ炭は着火しやすいため、着火剤の1~2つもあればそれだけで燃えてくれます。そして、ある程度の炭に火が付けば、新品の炭にまで火が回ってくれるのです。

なお、炭と異なり、焚き火用の薪は現地調達するのがよいでしょう。

こちらも基本、着火剤で燃やす感じですが、ファストウッドと火吹き棒があれば、着火剤を使い果たしてもある程度なんとかできます。

ファストウッドは松脂を多く含んだ木片で、ナイフでおがくずのように削って使います。

火吹き棒は火が消えかかった時でも、酸素を送り込んで再度炎を上げさせることが可能です。

調味料も使うだけに絞って小瓶に分けて持参しよう!

クーラーボックスも容量が大きく無いうえ、大量のビールを入れていくので(それは私の勝手な事情ですが)、調味料もなるべく減らしたいものです。

そこで百均ショップで売っている小型の容器に、アウトドアスパイスとステーキソースを少量ずつ入れて持参することにしました。

筆者撮影

また、ソーセージ用のマスタードは瓶ではなく、チューブのものにして、こちらも軽量化を狙いました。

あと、調味料ではないですが、箸は割りばしにする、歯ブラシを使い捨てのものにする、など、なるべく「現地で捨てられる」ような装備にもしていますが、ただしこれは、キャンプ場にゴミ捨て場があればこそのテクニックだと思います。

実際には「ゴミはすべて持ち帰り」としているキャンプ場も多いため、事前に確認しておきましょう。

様々工夫をした結果、それなりに快適なキャンプを過ごせました。

なお、電車の中などでは、頭上の棚の上にリュックを置くことになると思います。両手で頭上まで持ち上げる、ということはあらかじめ練習しておいた方がよいですね(20kg近いわけですから)。

▼ハピキャンの記事「ソロキャンプのパッキングのコツを4つ紹介!バックパックへの収納術を解説」も参考に。

【電車でソロキャンプ移動編】電車・バスは余裕のあるスケジュールで

筆者撮影

荷物が用意できたら出発!

ですが、特急やローカル線の乗り換えはひとつミスるとかなり時間をロスします。

そうした間違いがないように、計画はしっかりと立て、「NAVITIME」のようなサイトで乗り換え方法や時間をはっきりとさせておきましょう。

特急券などはネットで事前購入もできるので、混雑しやすいシーズンなどは活用しましょう。

計画を立てる際、必ず乗り換え時間に余裕は持たせておきましょう。

特に気を付けるのはバスです。

電車と違い、バス停に記載されている終点名などがサイトと実際とで違いがあることもあり、どのバス停が正解なのか、簡単に分からないこともあるためです。

同じバス停から、複数の行先に向かうバスが出ていることもあります。

筆者撮影

できれば運転手さんに乗車前の確認ができればベストですが、いずれにしても時間的な余裕があると、ミスを起こす可能性はかなり減りますね。

私の場合、終点駅を出た目の前にバス停がある、という分かりやすいルートだったのですが、やはりバス停が複数あったため、どこから乗るか分からず、聞いて回る時間が発生しました。

すんなりわかったので、時間が来るまでゆっくり駅前の食堂でランチを楽しんだりしたのですが、そっちの方が旅行気分で楽しいですよね。

あともうひとつのポイントです。「食材等を行程中に調達する」のはなるべくやめましょう

私は、お酒を作るのに必要な炭酸水や氷などがキャンプ場で売られていなかったので、バス乗車前に買いましたが、都度リュックを下ろして詰め直すのがとても大変でした。

また、そもそも巨大なリュックを背負っていると、コンビニなどもかなり入りにくい(気分になる)のです。

多少重くなっても、必要なものは家から全部持って行くことをオススメします。

【電車でソロキャンプ現地編】ついたら15分で設営! 飲んで食べて楽しむだけ!

筆者撮影

徒歩キャンプで今回お邪魔したのは、栃木県の菖蒲ヶ浜キャンプ村です。

中禅寺湖畔は標高が1200mを越えているうえ、湖面から涼しい風が吹き込むので、気温は日中でも日陰に入れば25度を切るぐらい。夜間だと16度ぐらいまで下がるという、非常に快適なキャンプ場です。

装備は少ないので、設営場所を決めたら15分で設営は完了します。

筆者撮影

その後は景色を楽しみながら、飲んで食べて焚き火をやって、一人で夜中まで酒盛りを延々やる感じでした。

お酒はビール6本、ハイボールを1.5リットルほど頂きました。飲んだくれソロキャンプの宿願は果たせた感じですね。

筆者撮影

ツマミとしては、コンビニの冷凍枝豆(クーラーボックス内で移動中、自然解凍されています)を皮切りに、冷凍ピザ、あとジョンソンビルのウインナー、その他少々のスナック類など。

お腹はいっぱい、結構贅沢ができますよ。

筆者撮影

撤収も30分あれば終わると考えると、朝ものんびりできますし、昼寝もまあまあできました。ゆったりと自分だけの時間が過ごせますね。

少し悩ましいのは防犯です。

財布や携帯電話などの貴重品はポケットに入れておけばよいのですが、ギアの類いは不在中の管理が実質的に不可能です。

気を付けるべきポイントとしては下記です。

  • あらかじめ隣の人には挨拶だけでも声をかけておく
  • 入浴は諦め、極力サイトを離れない
  • 使わないものはせめてテントの中に閉まっておく。テントには南京錠をかけておく

とはいえ絶対安心できる手段がないのがソロキャンプです。

特に徒歩キャンプでは「車の中」というセーフボックスもありませんので、できるかぎり油断はしないようにするしかないですね。

防犯対策については、ハピキャンの記事も参考にしてみてください。

私はまあまあ飲んでいますが、飲み過ぎないこともひとつ大切だとは思います。※個人差がありますね。

筆者撮影

実は菖蒲ヶ浜キャンプ村への徒歩キャンプですが、あまりに楽しかったため、6月末、そしてお盆休みと、2度続けて行ってしまいました。

どちらもやることは変わらないのですが、電車旅行をしながらコンパクトな荷物で快適に過ごせるのは自由過ぎ、最高でした。

キャンプスタイルはいくつ持っていてもよいと思います。最近では電車を使ったソロキャンプの漫画(「ふたりソロキャンプ」)なども人気ですね。

「とりあえず電車キャンプやってみよう」とこの記事を読んで思って頂けたら嬉しいです。

▼ハピキャンの記事「電車+徒歩で女子ソロキャンプ・デビュー!スーツケースキャンパーの荷物・時間割り・食事を徹底レポート」も参考に。

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