大島区の薬師岳(標高466メートル)山頂付近の登山道に障害者アートを展示する「ブナの森美術館」が4日から30日まで開かれる。前日の3日、展示作業が行われた。
同区大平細越の有志で組織し、薬師岳の環境整備を通じて地域活性化に取り組む「細越平生会」(髙橋雄一郎会長)が主催。より多くの人に薬師岳を歩いてもらうことや、自然の中でアート作品を鑑賞してもらうことを目的とし、今年は昨年に続き2回目。
主役となる障害者アートは絵画12点。昨年と全て入れ替えで、社会福祉法人みんなでいきる(上越市)と、まちごと美術館CotoCoto(新潟市)が作品を提供。雨風に負けないよう耐水性のある紙に印刷し、平生会手作りの額装で展示する。
妙高山や新潟市街地を流れる信濃川といった風景画や、ポップな絵柄のイラスト風作品など、幅広い画風がそろう。髙橋会長(45)は「一枚一枚、作者の個性が出ている」と語る。
展示作業は平生会のメンバーに加え、細越集落や学生のボランティア、中山間地域支え隊として参加した無印良品直江津の社員ら総勢約20人が参加。雨の中、作品や固定用のくいなどを抱えて登り、山頂付近の登山道に沿うように作品を設置していった。
ブナの森美術館事業を担当する髙波進さん(43)は「天気で絵の情景が変わって見える。一期一会を楽しんでほしい」と話す。昨年は約500人が〝来館〟する盛況ぶりで、時間や天気で雰囲気が変わる姿を求めて複数回訪れる人もいたという。
会場はほくほく大島駅から徒歩約1時間。期間中はイベントも企画している。会場への地図やイベント情報は細越平生会インスタグラムで公開する。また、期間中の土日曜は会員による同行案内も可能となっている。問い合わせは髙波さん(電080・1135・7269)へ。
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細越平生会インスタグラム