◆横浜10―0小田原(5回コールド)
来春の選抜大会出場に向け、横浜が大勝で再スタートを切った。10安打10得点と、そつのなさを発揮。全国選手権大会の疲れが残り、調整が万全とは言えない中、夏の甲子園メンバーに入らなかった選手が活躍した。
2番上田は初回に先制適時二塁打を放つと、五回は右翼スタンドへ試合を決める2ラン。高校で初となるアーチをかけた横浜南ボーイズ出身の1年生は「打球が伸びたので入ったと思った」と笑みをのぞかせた。
上田のほかにも、入学以来ベンチ外だった荻原、稲坂の両2年生もそろって適時打をマーク。村田浩明監督(36)は「緒方や杉山みたいな経験者もいれば、全くベンチ入りしていない選手もいる。この差をどう埋めていくのか。まだレギュラーは決まっていない」と競争を求める。
選抜はもちろん、来夏の神奈川大会3連覇を目標にするナインがまず見据えるのは、夏秋連続の優勝。新チームを束ねる主将緒方は「(前チームより)打力はあると思っている。打ち勝って守り勝つ。二つの良さを出していけたら」と自信を見せ、上田も「東海大相模の秋連覇を阻止するために一戦一戦しっかりやっていく」と宣言する。名門が確かな一歩を踏み出した。