青く輝く滝、赤い岩の滝… 矢板の人気スポット巡ってみた

“まぼろしの滝”として知られるおしらじの滝

 例年通り厳しい暑さが続いた今年の夏。最近は暑さも和らぎ、秋めいてきたものの、たまった疲れが顔を出し始めた人も多いのではないだろうか。疲れた体をマイナスイオンでリフレッシュさせたい人にお薦めすべく、栃木県矢板市内の滝を巡った。

 まず足を運んだのは、めったに水が流れない“まぼろしの滝”として知られ、青く輝く滝つぼが人気を博している下伊佐野の「おしらじの滝」。「しらじ」はつぼを意味する。

 山の駅たかはらから那須塩原市方面に数分車を走らせ、駐車場に到着。取材日は平日にもかかわらず県外ナンバーの車も数台止まっており、人気の高さが垣間見えた。

 未舗装の山道を10分ほど下っていくと、かすかに聞こえてくる水音。少しだけ水が流れているはかなげな“まぼろしの滝”が出迎えてくれた。

 続いて向かったのは、長井の「赤滝」。滝が流れる岩石の下半分が赤色であることが名前の由来とされ、塩谷町出身の作曲家故船村徹(ふなむらとおる)さんが幼少期に度々訪れていたといわれている。

 県道塩原矢板線から県民の森方面に向かう途中にある林道赤滝線を進み、目印となる大きなモミの木近くの道路脇に車を止める。少し先の道路脇から急な山道を数分下って滝の下に到着すると、急に涼しくなった。ごつごつした岩を背景に流れ落ちる滝は勇壮で、写真スポットとして人気というのがうなずけた。

 最後に向かったのは、県民の森の宮川渓谷。渓谷沿いに遊歩道があり、四つの滝が見られる。

 市の水辺景観10選にもなっている「創造の滝」は、駐車場のすぐ近くながら、この日は水量も多く見応え十分。味わい深い「傾聴の滝」、夏場は水がないこともあるという「反省の滝」と「五条の滝」も流れている姿を見ることができた。

 市商工観光課の担当者は「どの滝も駐車場などからあまり遠くないので、気軽に訪れることができる。山道を歩くことにはなるので、歩きやすい靴などで気を付けて楽しんでほしい」と話している。

赤い岩が特徴的な赤滝
市の水辺景観10選に入っている創造の滝
滝周辺の地図

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