2021年7月、静岡県熱海市で起きた土石流災害をめぐり、盛り土の危険性を認識していながら、必要な措置を取らなかったとして、遺族らが、静岡県と熱海市を相手取り、64億円あまりの損害賠償を求める訴えを9月5日午後、静岡地裁沼津支部に起こしました。
訴えを起こしたのは、静岡県熱海市伊豆山地区で発生した土石流災害の遺族や被災者ら113人です。
訴状によりますと、土石流災害の原因となった違法な盛り土について、▽熱海市は危険性を認識していながら、是正措置をとらず土石流の発生当日には避難指示を出さなかった▽静岡県は、開発行為の中止の命令などを出すことなくそのまま放置したーなどとして、熱海市と静岡県に対して、64億円あまりの損害賠償を求めています。
すでに、崩壊の起点となった盛り土の現在と前の土地所有者に約58億円の損害賠償を求める裁判が進められていて、今後は、9月5日に追加提訴されたものと併合して審理される予定です。