全数把握見直し 行政からの説明が不十分と医療機関からは困惑の声

全数把握の見直しについて患者の診察に当たる医療機関からは、制度について行政からの説明が不十分と困惑の声が上がっています。

土橋内科医院小田倉弘典院長「届け出の対象となります。もし具合が悪くなったら保健所から連絡行くんですね」

仙台市青葉区の土橋内科医院です。患者に手渡したのは、発生届の対象とならない人の相談窓口などが書かれた仙台市の資料です。 この資料が届いたのは、新たな制度が始まる前日でした。

土橋内科医院小田倉弘典院長「前日に来た。訂正版は当日・先週の金曜日に届いたので、理解して患者に説明する時間がなかったですね」

こちらのクリニックでは、全数把握の見直しで届け出はこれまでの3分の1程度となり事務負担は軽減されましたが、仙台市から十分な説明がないと困惑しています。

土橋内科医院小田倉弘典院長「マスコミ報道が先行して、それを私たちが後で知るという形になっていて現場にもある程度の時間・余裕をもらい準備する時間がほしい」

また、仙台市は届け出の対象外となる陽性者をフォローするため、オンライン診療を行っています。しかし、小田倉院長はオンライン診療を行う医師たちにどのように情報を提供したら良いのかも分かりにくいと話します。

土橋内科医院小田倉弘典院長「今までは保健所に患者の情報を入力で書けたが、オンライン診療になるとどういった形でそれをやり取りするのかと不透明で分からない段階。これから周知していただきたい」

事務負担は軽くなったものの制度の変更が急すぎたために、診察の現場には困惑が広がっています。

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