2300万円だまし取られた60代女性「ストレスで薬を服用。一生許せない」 JR九州グループ元役員、詐欺容疑で5度目の逮捕

 JR九州の預金制度を装った詐欺事件で、鹿児島県警捜査2課と霧島署は5日、詐欺の疑いで、鹿児島市伊敷台2丁目、JR九州グループ会社元役員の男(69)=同罪で公判中=を再逮捕した。逮捕は5回目。

 再逮捕容疑は、県内の60代女性に「(JR九州の)役員しか紹介できない高利率の預金」などとうそを言い、2015年8月~19年3月、4回にわたり現金計2300万円をだまし取った疑い。捜査2課によると、男は「返せば問題にならないと思っていた」と供述している。

 60代女性は取材に「毎日預けた金のことを考えてしまい、ストレスで体調を崩し、薬の服用を続けている。老後の生活費と思っていたのですごくショック。一生許すことはできない」と話した。

 男は同様の手口で県内外の4人から現金計約7400万円を詐取したとして計4回逮捕・起訴された。県警は県内外の30人以上、総額6億円を超す被害があるとみて、裏付け捜査を続けている。

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