新たな県営産業団地の候補地に4市が応募 福井県が北陸新幹線など見据え整備、2022年度中に選定

福井県議会本会議で提案理由を説明する杉本達治知事=9月5日、福井県議会議事堂

 9月定例福井県議会は9月5日、開会した。杉本達治知事は提案理由説明で、複数箇所での整備方針を示している新たな県営産業団地について「4市から候補地の応募を受けている」と明らかにした。2022年度中に最終候補地を決めて事業を進め、26年度の分譲開始を目指す。

 4月から市町に聞き取りを行い、福井、勝山、敦賀、小浜市が手を挙げた。福井県企業誘致課によると、複数箇所の候補地を提示している市もあり、立地条件や県の産業振興施策との整合性などを踏まえ、候補地を選定する。10月に審査委員会を立ち上げ、検討に入る方針。

 県は6月、北陸新幹線県内開業や中部縦貫自動車道の県内全線開通を見据え、新たな県営産業団地を整備する方針を示した。高速道路や新幹線駅、敦賀港の周辺などを念頭に複数箇所での造成を検討しており、総用地面積は50~60ヘクタール。分譲面積は1カ所当たり15~30ヘクタールを想定している。

 基本計画作成の事業費として、県は9月補正予算案に3177万円を計上。用地の区割りなど設計に向けた準備を進める。

 本会議では、本年度一般会計補正予算案(431億4900万円)など18議案と報告12件が提案された。8月の大雨に伴う被災者の住宅再建支援事業は、委員会付託を省略して14日に本会議で採決する方針。会期は10月4日までの30日間。

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