車両ごとに携帯電話、管理表…通園バス“人数確認”の実情は 福岡の置き去り事故受け

2021年7月に福岡県で発生した園児の置き去り事故を受け、厚生労働省が出した通知では、通園バスを運行する際には、子どもの降車時に座席や人数の確認を実施し、ダブルチェックすることなどを求めています。

普段、どのようにチェックが行われているのか。別の幼稚園のチェック方法を取材しました。

厚労省はダブルチェックを求めているが…

静岡市葵区の麻機幼稚園では、143人の園児を送迎しています。園児の登園状況の確認に重宝しているのが携帯電話を使った情報共有です。

麻機幼稚園 桒原千裕さん

Qこの携帯は

「各バスの携帯です」

Q付箋が付いていますが

「(バスに)乗る子であるとか、乗らない子であるとかの情報が貼ってある」

毎朝、7時45分に欠席やバスを利用しない場合には、保護者から園に連絡があり、都度、その情報を携帯電話と付箋を使って共有をしているといいます。

バスごとに携帯電話を用意し情報共有

この携帯電話での情報共有を受け、実際の園児が乗るバスでも確認作業が行われます。

<麻機幼稚園 桒原千裕さん>

Q今の紙は

「(バスに)乗らない子が書かれた紙」

Q実際の管理は

「例えば今、紙が来たんですけど、(管理表の名前を)消していく。きょう乗らないよという感じで。その後、最後に点呼を取って数が合えば出発する」

そして、園児を送り届けた後も最後の確認作業があるといいます。

バスには管理表も搭載 乗車していない園児を確認する

麻機幼稚園 桒原千裕さん

「一応(バスの)中に入って、中を確認しながら、今はコロナ禍なので(座席)消毒をしている。園児が全員降りて、空になった状態で、荷物の忘れ物と、子どもの降ろし忘れがないかを毎回確認している」

2021年7月に福岡で発生した園児の置き去り事故の教訓は生かされず、再び起きてしまった悲惨な事故。悲劇を繰り返さないために徹底的な原因究明が求められます。

園児をすべて送り届けた後も確認作業は続く

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