<ジモトピア>田園風景、公園に響く子どもの歓声…懐かしさ感じる豊かな時間 あのカステラ工房でひと息も

かわいらしいカンカンベアのキャラクターが出迎えてくれる文明堂さいたまあおぞら工房

 身近な場所でも歩いてみると、今まで気付かなかったようなものを発見することがある。タウン記者が埼玉県の各地域を歩いて見つけた地元の宝物をリポートする。

■桜区・荒川総合運動公園通り

【コース】(約1時間) 荒川総合運動公園駐車場   ↓ 同公園通り   ↓ 文明堂さいたまあおぞら工房   ↓ 同公園駐車場

 豊かな田んぼが辺り一面に広がる埼玉県さいたま市桜区の大久保浄水場付近にある荒川総合運動公園通りの入り口に立った。集い・憩い・自然のゾーンに分かれたこの公園は細長く1周約2.5キロ。江川に沿って延びる細長い緑道の先は終わりが見えない。

 中に入ると、まず聞こえてきたのは子どもたちの元気な声と水の音。水が噴き出すジャブジャブ池でビショビショになりながら楽しそう。大人も足を水に漬けたりと気持ちよさそうだ。涼を感じながら先に進むと風景は一変。大きなゴツゴツとした岩の景色が広がる。川沿いで釣りを楽しむ人や高さ1メートルほどの大きな岩に座りのんびりしている人、よじ登って遊ぶ子どももいる。

 その先の芝生広場でバッタやチョウ、トンボを見つけながらセミの鳴き声に導かれ、さらに奥へ進むと、カツラやコナラ、トチノキ、モミジなど閑静な林の中を歩いているようなしっとりとした雰囲気だ。園内の所々にあるベンチでは読書や談笑、将棋など思い思いに楽しむ人たちの姿。春は川沿いに咲く約100本の桜も素晴らしいという。

 続いて周辺に広がる田んぼ道へ。風を感じながらサイクリングをしている人たちの姿が爽やかだ。サワサワとした稲穂が揺れる心地よい音を聞きながらカステラで有名な「文明堂さいたまあおぞら工房」へ。

 入り口にはおなじみのかわいい子グマのキャラクター「カンカンベア」がお出迎え。入ってすぐに目を引くのが店内併設の工房だ。ガラス越しで製造工程を見ることができる。出来たて商品も購入できるのがうれしい。定番商品と店内工房で作られた限定商品など合わせて100種類以上。イートインスペースもあり、一息入れることもできる。工房で作られたプリンの上にソフトクリームがたっぷりと乗ったフワフワした見た目の「雲の上のプリン」(税別420円)」は甘すぎずペロッと食べることができる。こだわりの豆を使用したコーヒー(同100円)に加え、無料のドリンクもうれしい。

 普段のせわしなさを忘れ、ゆっくりとしたどこか懐かしい雰囲気を味わうことができた。そのまま、元来た道を戻り、駐車場へ。

 駐車場は利用無料。午前9時~午後5時。

荒川総合運動公園通り。水が噴き出るジャブジャブ池は楽しそう=さいたま市桜区在家
広々とした大地と彼方(かなた)に伸びる田んぼ道。気持ちよさそうにサイクリングする姿も

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