【しぶマリ図鑑】ゴマフアザラシ 泳ぐ姿 愛くるしい

自在に泳ぐ姿が愛くるしいゴマフアザラシ

 水槽の窓からのぞき込むと首をかしげながら近寄ってくる。丸みを帯びた体をくるくる回転させて自在に泳ぐ姿が愛くるしい。

 旭山動物園(北海道旭川市)生まれ。ともに雄で2歳の「うるち」と「もち丸」。餌やりは午前11時と午後4時の1日2回で、アジやイカナゴが好物だ。

 ゴマフアザラシはオホーツク海や太平洋、日本では北海道に生息。寿命は平均25~30年といわれ、成熟すると雄は体長170センチ前後、体重は70~130キロにもなる。

 2頭が玉野海洋博物館に仲間入りした2月の体長は140センチ、体重は60キロほどだった。現在は一回り大きくなったが、まだまだ子どもで興味津々の様子で人に寄ってくることもある。ただ、もともとは敏感で臆病な一面があり静かに観察することがポイントという。

 岡秀彦館長は「伸び伸び育てられて人慣れしている。泳ぎが得意で、スピードや抵抗が少ないフォームに注目して見ると面白い」と話す。

    

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 岡山県内唯一の水族館・玉野海洋博物館(玉野市渋川、愛称・渋川マリン水族館=しぶマリ)。屋内外で飼育・展示している約200種の生物の中から、ユニークな生き物やその生態、観察のポイントなど紹介する。

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