ミサイル発射、中国に抗議決議 糸満市議会が全会一致で可決 市民に衝撃と不安「断じて容認できない」

 【糸満】糸満市議会(金城寛議長)の9月定例会が7日開かれ、8月上旬に中国軍が台湾周辺で実施した軍事演習と、波照間島近海の排他的経済水域(EEZ)に5発、与那国島から北北西約80キロのEEZ外に1発の弾道ミサイルを発射したことに対する抗議決議を全会一致で可決した。

 着弾した海域の周辺は糸満漁業協同組合所属の漁業従事者の漁場となっているが、着弾後は漁自粛を余儀なくされるなど影響が出ているという。

 決議では中国の行動は偶発的な軍事衝突と国際社会の緊張の高まりが懸念され、市民らに大きな衝撃と不安を与えたとし「断じて容認できない」と訴えた。沖縄周辺海域での軍事演習とミサイル発射に厳重に抗議し「今後一切実施しない」ことを求めた。玉城デニー知事に対し中国に厳重な態度で対応し、日本の関係省庁を通して中国に自制するよう働きかけることを求める意見書を可決した。

 (比嘉璃子)

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