「為石浄水場跡地」 企業用地を軸に活用検討へ 長崎市

 長崎市は7日の定例市議会総務、建設水道両委員会で、2020年度末で用途廃止した同市南部の為石浄水場跡地(為石町)に、長崎南環状線のトンネル工事で発生した残土を受け入れる方向で県と調整していると報告した。その上で整備する土地(約3万6千平方メートル)の活用策については企業立地用地を軸に、地域の意見を聞きながら決定する方針。
 市は「市南部地域の振興・活性化に非常に重要な土地」として、雇用の受け皿や地域経済への波及効果が期待される企業立地用地を軸に、土質調査の結果や地域住民の意見を踏まえ、検討を進める。企業立地用地として決定すれば、市が8月に分譲申し込み受け付けを始めた東部の田中町(2カ所で計約2万6千平方メートル)を上回る規模になる。
 長崎南環状線は、新戸町―江川町工区(約5.2キロ)で県が30年度完成を目標に整備を進める。同浄水場は江川町に設置予定のインターチェンジから車で約6分の場所に位置する。
 市は残土20万立方メートルを受け入れ、県が貯水池の埋め立てと約3メートルのかさ上げをする方向で協議。市が浄水施設の撤去と接続道路の新設を予定する。23年度中をめどに跡地活用の方針を決め、26年度末までの造成工事完了を目指す。


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