静岡県の検証委員会は9月8日、土石流の発生原因について「盛り土に地下水の流入したことが大きな要因になった」と結論付けました。
静岡県熱海市で起きた土石流の発生原因の究明を進める県の検証委員会は8日、最終報告案を議論しました。
委員会では盛り土崩壊の再現解析の結果が報告され、地下水が集中しやすい構造の逢初川(あいぞめがわ)源頭部に造られた盛り土に、雨などによって大量の地下水が流入。土の骨格構造が崩れてドロドロになるまで軟らかくなったことが大きな要因となって、大規模崩落に至ったと結論付けました。盛り土がほとんど締め固めされていない、不適切な状態だったことも影響したとしました。
<名城大学 小高猛司教授>
「あれだけの大崩壊がなぜ起きたかは今回明確に示すことができた。地下水がかなり集まるという条件がそろっている。その境界部分からすべりはじめる」
一部の専門家から指摘されていた表流水の影響については、県の難波理事は調査の結果、大きな要因ではないとしました。
それでは盛り土が適切に造られていれば、崩壊しなかったのか?県の難波理事はこの点を検証する必要性についても触れました。