「転園は簡単にできるものじゃない」バス置き去り事件で幼稚園の再開めど立たず「自宅待機」に保護者は困惑=静岡・牧之原市

今回通園バス置き去り事件を受けて川崎幼稚園の休園が続いています。再開のめどが立たず、子どもを通わせる保護者は複雑な心境です。

<川崎幼稚園 増田立義理事長>

「(遺族から)廃園をしないのか?と言われていた。廃園という言葉を書くようにした」

7日の記者会見の場で、事件を受けて廃園の可能性も示唆した川崎幼稚園の増田理事長。行政側の動きも判断にしたい考えです。

<川崎幼稚園 増田立義理事長>

(Q.廃園についてはどのような考え?)

「市と話をしていて、来週早々、県と市の特別監査。その特別監査にゆだねる。判断を待つ」

168人の園児を預かる川崎幼稚園。事件以降、休園が続いていて、多くの子どもたちは「自宅待機」を余儀なくされています。

<保護者>

「転園は簡単にできるものじゃない。(自分の)子どもも今の先生や幼稚園の友達もいて、これからあるイベントも楽しみにしている。廃園となったら子どももおかしくなってしまうかもしれない」

<篠原大和記者>

「牧之原市の子ども子育て課には川崎幼稚園を利用している保護者から不安の声が多く寄せられているということです」

牧之原市子ども子育て課によりますと、川崎幼稚園に通っている園児たちの一次預かり先となる園の調整は、川崎幼稚園が全ての作業を行っていますが、難航しています。仮に川崎幼稚園が「廃園」となった場合、市として168人の園児を即座に受け入れることは現実的に難しいということです。職員不足や、通う距離の問題があるためです。

事件後、担当課には川崎幼稚園に通わせる保護者から相談の電話が相次いでいます。担当者は「多くの園児をいつまでも自宅待機にさせておくのは許されない」と危機感を募らせていました。

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