栃木県議12人が旧統一教会関連団体と接点 自民11人、板橋氏要請も

栃木県議会議事堂

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治家の関係を巡り、下野新聞社は8日までに全栃木県議44人にアンケートを実施し、4分の1を超える12人が関連団体の行事に出席した経験があると回答した。うち11人が自民党所属で、関連団体「世界平和連合栃木県連合会」で代表を務めていた自民県連副会長の板橋一好(いたばしかずよし)県議(81)の要請に応じたとする回答が多かった。

 アンケートは8月下旬~9月上旬、ウェブや書面、口頭で実施。旧統一教会やその関連団体(構成員含む)に関して(1)政治献金を受けたり、パーティー券を購入してもらったりしたことがあるか(2)運動員の派遣や票の取りまとめなどの選挙支援を受けたことがあるか(3)イベントに出席したり、祝電を送ったりしたことがあるか-などを尋ねた。

 行事に出席したことがあると答えたのは板橋氏に加え、阿部博美(あべひろみ)氏(61)、琴寄昌男(ことよりまさお)氏(61)、関谷暢之(せきやのぶゆき)氏(60)、早川桂子(はやかわけいこ)氏(66)、横松盛人(よこまつもりと)氏(64)、渡辺幸子(わたなべさちこ)氏(39)、高山和典(たかやまかずのり)氏(57)、吉羽茂(よしばしげる)氏(73)、岡部光子(おかべみつこ)氏(59)、加藤雄次(かとうゆうじ)氏(67)。元自民で無所属の青木克明(あおきかつあき)氏(69)も出席したとした。

 このうち板橋氏と早川氏、横松氏、渡辺氏、高山氏、吉羽氏、岡部氏、青木氏の8人は、5月に宇都宮市内であった同連合会の催しに出席していたという。

 加藤氏は3年前に行われた同じ催しや、関連団体主催の自転車イベント「ピースロード」に出席したと説明。琴寄氏は数年前に「世界平和女性連合の講演会」、関谷氏と阿部氏は10年以上前に「弁論大会」に出席していたとそれぞれ答えた。

 板橋氏以外は招待されたことを出席理由に挙げ、当時は教団の関連団体とは「知らなかった」との答えが大半を占めた。今後については「参加しない」「党の方針に従う」「趣旨を検討して判断する」などの回答があった。

 一方、選挙活動の協力を受けたことがあるかについては、板橋氏は「ある」、渡辺氏は「分からない」と答え、他の42人は「ない」と答えた。政治献金やパーティー券の購入依頼については全員が「ない」と否定した。

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