【トレンドナビ】三井ホームの木造5階建て特養ホーム=『実を取る』木質化で使用量にこだわり、木質化・現しは「不要」

三井ホーム(東京都新宿区、池田明社長)が東京都足立区内の中学校跡地で建設していた木造5階建ての特別養護老人ホームが竣工した。

同施設は、2176立方メートルの木材を柱や梁などの構造体に利用したのが特徴で、木材利用量は「約25倍の床面積を持つ新国立競技場(約2千立方メートル)と同等量」とアピールする。

しかし、完成した建物をみると、床や壁、天井、柱などの木質感がまったく感じられない。

8月30日に実施した施設見学会では「木造5階建ては当たり前の時代」として、「建物表面に木材の現し仕上げをせずに、躯体にふんだんに木材を使用することで、コストを抑えつつ木材使用量を高めた。我々は『実を取る』木質化を選んだ」(同社)と説明。木造建築物の普及拡大を見据えた設計コンセプトを採用した初の大規模木造建築物が完成した。

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