加藤シゲアキ、上白石萌音、ヤマザキマリの推し動画は? NHK札幌発のドキュメンタリーをイッキ見SP

NHK総合で9月19日、NEWS・加藤シゲアキ、上白石萌音、ヤマザキマリ氏をゲストに迎えた特別番組「ほっかいどうが“イッキ見”SP」(午前8:15、北海道ローカル)が放送される。NHK札幌のドキュメンタリー番組「ほっかいどうが」(不定期放送)の過去回7本を一気に見て、出演者が担当ディレクターと語り合う2時間30分のスペシャル番組だ。

「ほっかいどうが」は、NHK札幌が新機軸のドキュメンタリー番組として2021年度に始動。「もっと直球で、ガツンとした『素材』のような番組がみたい」という思いの下、ディレクターの初期衝動を大事に制作されているのが特徴だ。今回は、岩見沢に住む老猟師の日常に密着した「隻眼の老猟師」、コロナ禍で出産する妻と自分の思いをつづった「こんなときですが、“家族”増えました」(初回放送はともに21年9月)、札幌・すすきのにあるユニークな喫茶店に潜入した「いろいろと、推してます」、北海道の鉱山をめぐる史実を基に創作した短編アニメーション「UNDERMINE」(初回放送はともに22年3月)など、テーマもジャンルも全く異なる動画7本(各約15分)をピックアップする。

アイドル、作家として活躍する傍ら、ドキュメンタリーラバーとしても知られる加藤、読書家としても知られる女優・歌手の上白石、北海道にゆかりのある漫画家・随筆家のヤマザキ氏。ほぼ初対面という3人が、北海道、そして日本の現在を生々しく切り取った多種多様なドキュメンタリーにどんな反応を示すのかにも注目が集まりそうだ。

収録後、「推しの動画を1本挙げるとしたら?」との質問に対し、加藤は「最初の動画(『隻眼の老猟師』)です。どんな動画が来るのかと思ったら、あの衝撃。その思いを共有して、上白石さん、ヤマザキさんとのチーム感が生まれた気がします」とコメント。一方、上白石は「UNDERMINE」を挙げ、「異質な感じで、あっという間に終わってしまって。もっと長い物語を見た感じがしました」と感心した様子。ヤマザキも「どれも素晴らしかったのですが、一つと言われたら」と前置きし、「漫画家という視点で私もアニメ(『UNDERMINE』)を選びます。映像だけで北海道という土地の深みが表されていた。アニメーターの高橋昂也さんに以前から注目していたこともあり、触発されました」と続けた。

また、番組を通して「北海道の印象が変わったか」との質問について、加藤は「親近感を覚えた」と語り、「抱える問題が同じだったり、違うからこそ理解し合える部分とか、いろいろなことが分かった気がしました。まだまだですけどね」と説明。上白石は「人が生活する場所として北海道を捉えられた気がします。今までは表面的で、見たい部分だけを見てきたんだと感じました」とコメント。ヤマザキは「北海道は、人間の文明と自然という両面から惑星としての地球らしさを強く感じる土地。動画越しにも、地球という星の本来の姿が見えてきて、人間社会を毅然と傍観するような自然の存在感を感じました」と持論を展開した。

さらに、「もし自分なら15分の動画で何を作りますか?」との質問に、釣りが趣味の加藤は「15分で巨大漁を釣るのはどうでしょう。夢のイトウに加藤が挑戦する、なんて」と笑顔で答えた。ヤマザキは「道内各地には炭鉱跡など忘れ去られた人間の興亡の形があり、実際に見るとドラマが頭に浮かんでくる。開拓された北海道は日本の中でも少し異なる精神性を育んでいるので、漫画として描いてみたいネタはあります」と刺激を受けた様子だった。上白石も「15分の可能性ってすごい。とても考えさせられました」と話していた。

制作統括の堀口航平氏は「ヒグマをしとめる瞬間や、全国のアイドル・アニメ好きが集うクリームソーダ店、絶景温泉×究極の肉体など、NHK北海道ディレクターの衝動と個性で作った15分のオムニバス動画集。上白石さんは『北海道を網羅するかもしれませんね…』とおっしゃっていましたが、観光ガイドには載っていない“超ディープな北海道”をお届けします」とアピールしている。

※同番組は、台風関連で延期となり、放送日時が11月3日午前8:15からに変更となりました(10月20日付)※

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