鏡野舞台に多彩なアート楽しんで 10日からOKUTSU芸術祭

芸術祭開幕を前に回廊に掲げらた町民らの「手ぬぐいアート」=道の駅奥津温泉

 岡山県鏡野町を舞台にしたアートイベント「第4回OKUTSU芸術祭」が10日、開幕する。作州地域ゆかりの作家が奥津温泉街をはじめ16カ所で絵画や彫刻など約300点を展示。11月20日までの期間中、地元アーティストらによる音楽イベントもあり、県北の芸術の秋を盛り上げる。

 作州地域出身、在住の作家ら約20人が参加。メイン会場の道の駅奥津温泉(奥津)では、研修棟や隣接する同町観光協会に絵画や木工作品が並ぶ。「山の洗濯美術館」と銘打った道の駅回廊には、町民らが手ぬぐい約400枚にイラストや模様を描いた「手ぬぐいアート」を掲げる。10月16日午後2時からはオルゴールコンサート(入場無料)も開かれる。

 総合文化施設・ペスタロッチ館(竹田)は、津山在住の作家が親子で油絵を展示。国民宿舎いつき(上斎原)は、若手作家の日本画が楽しめる。富総合福祉センター(富西谷)には、チョウを中心とした昆虫標本を飾る。日帰り入浴施設「花美人の里」(奥津川西)では、10月10日午後1時からミュージックライブもある。

 津山、真庭、美作市、美咲町のギャラリーや寺など9会場でも芸術祭に合わせた連携企画展を計画している。

 芸術祭は、鏡野町を縦断する国道179号沿線の活性化を目的に地元住民らでつくる実行委が2019年から開催。かがみの近代美術館(奥津川西)の辻本高広館長(65)は「芸術が楽しめる地域をアピールし、新たな価値を創造できたら」と話している。

 問い合わせは同美術館(0868―52―0722)。

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