【心斎橋】夜の街で買える焼きたてパン!新発想の「夜のベーカリーまほろば」

飲食店がひしめき、夜遅くまで人々が行き交う東心斎橋エリアに店を構える、「夜のベーカリーまほろば」(大阪府大阪市中央区東心斎橋)。営業時間は17時から翌朝3時までと、その名の通り、ベーカリー業界では特異な夜間営業のパン屋さん。華やかな歓楽街のど真ん中に突如現れた“夜のベーカリー”は、たちまち話題となり、2021年10月のオープン以来客足が絶えず、今年4月には早くも北新地に2号店をオープンさせました。

入口に掲げられた提灯と暖簾が目印。一見するとパン屋さんとは思えないような和モダンで高級感のある雰囲気です。しかし、広く開放的な入口からは、美味しそうな焼き色のパンが並ぶ光景がすぐに目に飛び込んできます。

夜に焼き上げるから翌朝も新鮮!豊富な種類からシーンに合わせてお好みのパンを

17時にオープンするやいなや、続々と、吸い込まれるようにお客さんがやって来ます。中には、夕方のオープンと知らずに来店し、びっしりと整列する焼きたてパンを前に「この時間でもまだこんなにたくさんパンが買えるの!?」と目を輝かせて驚く人も。パン屋さんの17時といえば、すっかり品薄か売り切れで閉店していることも少なくない時間。驚くのも頷けます。

ライ麦からおこした自家製天然酵母や北海道産の小麦粉や全粒粉を使用し、自家製フィリングに使用する食材もこだわりの産地のものを取り寄せて、店内の工房で焼き上げる本格ベーカリー。1日に並ぶパンの種類は40種類前後。開店時からお惣菜パンや菓子パンなど多くのパンが並び、順次焼き上がるハード系も加わり、およそ18時頃をピークにパンが焼き揃うのだとか。夜焼きたてのパンなので、朝食にも鮮度の高いパンが頂けますよね!

同店人気No.1は、自家製黒カレー使用のこだわりカレーパン

カレーパンだけでも常時3~4種類が並ぶ

自家製黒カレーを使用したカレーパンは、同店人気No.1の「黒ビーフカレーパン」(330円)のほか、「黒カレーパン(卵)」(390円)「黒牛すじカレーパン」(390円)の3種類。お店に入ると真っ先に手に取る方が多く、補充されるそばから、あっという間になくなっていきます。

余分な油分がなく、外側がサクッとカリカリ薄皮で、中は意外なほどもっちりと食べ応えのあるこだわりの生地を使用。じっくり煮込んだ自家製黒カレーは、もっちり生地によく合うコク深い甘辛味。野菜やお肉の旨味と食感も味わえて、しっかりと食事として楽しめる、試作を重ねてたどり着いた同店自慢のカレーパンです。

卵のお味も濃厚!

SNSでは、「黒カレーパン(卵)」の、とろりと絶妙な半熟卵の断面写真を投稿する人が続出。卵自体のお味も濃厚でこちらもオススメです!

みんな大好き「塩パン」、シェフもイチ押しの「クイニーアマン」

上から左回りに、「クイニーアマン」、「塩パン」「黒カレーパン(卵)」、「栗とオレンジのクロワッサン」、「紅茶のフレンチトースト」(330円)

黒カレーパンに次ぐ人気No.2はサックリした歯切れともっちり生地の「塩パン」(220円)。ワンハンドでも頂ける程よいサイズで、朝食にも、小腹が空いたときのおやつや夜食に、夕食の食事パンに、と様々なシーンで、世代年代を問わず愛されるパン。手土産や、家族で食べるからとまとめ買いする方も多いそうです。

クロワッサンの表面をキャラメリゼして焼き上げる「クイニーアマン」(390円)は、バター香るサクサク食感の生地とほろ苦いキャラメリゼのカリカリ食感がやみつきになると人気No.3に。軽くて口どけの良い生地とジュワッと広がる芳醇なバターの甘みが贅沢なひと品です。

夏季限定「オレンジのクイニーアマン」(410円)は、見た目も可愛いとSNSで話題に
「栗とオレンジのクロワッサン」

クロワッサンの生地は上質なバターをたっぷりと使用し、パリッと香ばしい食感が特徴です。「栗とオレンジのクロワッサン」(330円)は薄く丁寧に重ねられた生地が、ミルフィーユのようにパリパリでリッチな味わい。濃厚マロンペーストと濃縮したオレンジピールの爽やかな甘みがよく合う、見た目にもスイーツのように楽しめるパンです。

生地とボリュームにこだわった迫力の「あふれる焼きそばパン」

「あふれる焼きそばパン」

同店一のボリュームパンを求めるならば、名前からも迫力を物語る「あふれる焼きそばパン」(390円)を。オープン当初にはなかった商品ですが、焼きそばパンを作りたいという、オーナーたっての希望で、お腹いっぱい堪能できる特製焼きそばパンが完成したそう。

生地には、“焼きそばパン専用生地”を使用していることからも、そのこだわりが伺えます。同店で他のお惣菜サンドに使われているブリオッシュ生地と、「塩パン」などにも使われている食パン生地を組み合わせて完成した生地は、サクッとした歯切れの良い食感とふわふわブリオッシュの甘みも両立。重すぎず軽すぎない生地が、たっぷりもちもち特製焼きそばにぴったり。気づけばペロリと完食です。

ライ麦の風味豊かな本格ハードパンは家呑みのお供にも

低温長時間熟成により引き出される小麦本来の旨味や、自家製野生酵母のライ麦の風味が活きたハード系もチョイスからは外せません。皮が香ばしく、中はむぎゅっと弾力のある味わい深い本格ハード生地。オリーブやチーズ、ベーコンなど、お酒のおつまみにも合うような塩味の効いたものから、ドライフルーツやナッツがたっぷり入ったものまで、多彩なラインアップも魅力的です。ドライフルーツは、赤ワインやラム酒に漬けたものを贅沢にたっぷりと練り込み、生地の食感や風味にも深みをもたせます。

「栗と白餡のセーグル」(390円)、「カラントとクリームチーズのセーグル」(310円)、紅茶のお酒に漬けたリンゴを練り込んだという「リンゴとヘーゼルナッツのセーグル」(390円)

パン屋さん定番の「ミルクフランス」(200円)や「明太フランス」(220円)は、やはり人気。特に、博多の辛子明太子を合わせた「明太フランス」は売れ筋ベスト3に迫るほどの人気で、「まほろばの明太フランスが美味しいとリピートしてくださる方が多い」とスタッフもイチ押しのひと品だそう!

日常を取り戻しつつある、夜の街の拠り所として

営業が困難になった飲食店や、飲んで帰る楽しみを奪われたお客さん。新型コロナウイルスの影響を大きく受けて、まだすっかり元通りとはいかない地域の人々にとって、意外な夜間営業のパン屋さんの登場は、嬉しいニュースだったのでは。

お出かけや仕事の帰りに翌朝のパンを買って帰る人、夕食や夜食の調達に来る近隣店のスタッフ、手土産を買いに来るクラブのママなど、来店する様々な客層のニーズに応えてパンづくりに反映させている「夜のベーカリーまほろば」。“夜のベーカリー”という革新的パン屋さんは、地域に寄り添い、人々の生活や心の拠り所として愛される“まちのパン屋さん”でもあるのです。

  • 夜のベーカリーって楽しそう!
  • ハードパンに目がない
  • 豊富な種類からいろんなパンを選びたい

そんな方にオススメ。まだまだご紹介したいパンは尽きませんが……ぜひご自身の目と舌で、“夜のベーカリー”の魅力を体感してみてください。

※掲載内容は取材時の情報です。ご利用の際は最新の情報を事前にご確認ください。

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