バス置き去り死 広島の幼稚園の対策は 「二重 三重に確認する」

静岡県の認定こども園で3歳の女の子が通園バスに置き去りにされ死亡した事故。

同じような事態が起きないためにどのような対策がとられているのか、広島市内の幼稚園を取材しました。

「おはようございます!きょう帽子忘れた?」

先生とあいさつをしてバスに乗る子どもたち。

東区の広島女学院ゲーンス幼稚園では、通っている園児およそ200人のうち7割が通園バスを利用しています。

バスが幼稚園に到着し子どもたちが降りたあと、運転手がまず行うのは車内の確認と消毒です。

通園バスの運転手「先生もチェックされていますけど二重に見て、落とし物・忘れ物がないか。園児が中に残っていることはないと思うが確認する」

静岡県牧之原市の認定こども園では5日、3歳の女の子が駐車場に止められた通園バスの車内におよそ5時間にわたって置き去りにされ、熱中症で死亡しました。

こども園は会見で降りた人数の確認ができていなかったことや、運転手が最後にバス車内の点検をしていなかったことなどが重なり事件に至ったと説明しています。

同じような事態が起きないために、子どもを預かる現場ではどのような対応をしているのでしょうか。

広島女学院ゲーンス幼稚園 高田憲治園長「添乗する保育者はバス便がいくつのバス停を回って、バス停ごとに何名が乗車するか、きょうは誰がお休みかというのはアプリによって確認するが、実際にバス停で待っている保護者、子どもの数を確認してもらっています」

現在、多くの園が導入しているという保護者との「連絡用アプリ」

保護者が入力した「欠席」や「バス利用の有無」の情報をバスに同乗する職員らがリアルタイムで確認します。

広島女学院ゲーンス幼稚園 高田憲治園長「大切なかけがえのない命を預かっているという思いで(緊張感が)緩むことはもちろんないですが/私たちは人間ですからどのようなシステムを導入していても見落としたりということをいつも覚えて二重、三重に確認するようにしています」

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