「1%の何かがあったときに安全確保できる仕組みを」自分の子どもが通園バスに乗り遅れた経験から生まれた置き去り防止アプリ=静岡・浜松市

通園バス置き去り事件では、アプリに入力した情報を職員が見逃したことが問題となっていますが、静岡県内の企業が開発したアプリが注目を集めています。開発者の子どもがバスに乗れず、置いて行かれてしまった事から生まれたアプリです。

静岡県浜松市のソフト開発会社「フルティフル」が運営する園児置き去り防止アプリ「QRだれドコ」です。

<使い方の説明>

「降車を選びます」「QRコードをスキャンします」「バスの乗り降りは保護者と先生で共有できます」

会社の代表をつとめる南野真吾さん。「QRだれドコ」の開発のきっかけは、南野さんの息子が学童保育のバスに乗れず、置いて行かれた経験でした。

<フルティフル 南野真吾代表>

「スクールの先生はすぐ(息子の)乗せ忘れに気づいてくれたので問題なかったのですが、すごく子どもたちをかわいがって接してくれる学校でも、1%の何かがあったときに事故は起きてしまう。人間に100%はないと思ったのがまずきっかけです。何か合理的な方法で子どもの安全を確保できる仕組みが作れないかなと」

ミスを少しでも減らすために開発されたのが、予定していた子ども全員が乗り降りしたかを知らせる機能です。

<使い方の説明>

「全員が保育園で降りて、全員が消し込まれた状態になったときはこちらの『全ての乗降が完了しました』という文字と音が出る。スキャンし忘れた子がいるとずっと未完了の画面のまま」

「QRだれドコ」は、保育園や幼稚園に原則、無料で提供しているということです。

<フルティフル 南野真吾代表>

「仕組みがあるから注意しなくていいのではなく、あくまで人が注意する中の1%が起きた時にサポートできる仕組みをと考えて作っています」

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