児童虐待相談 長崎県内974件 過去3番目

 長崎県は9日、長崎、佐世保両市に設置している「こども・女性・障害者支援センター」で2021年度に対応した児童虐待相談が、過去3番目に多い974件だったと発表した。過去最多だった19年度の1053件、20年度の1018件からは微減した。
 内容別では心理的虐待が585件(60.1%)で最多。県は割合が高い要因について、きょうだいの身体的虐待の目撃や、子どもの前で家族に暴力を振るう「面前DV」で心理的虐待が行われたとして対応した件数が多かったためと分析している。次いで身体的虐待が225件(23.1%)、保護の怠慢・拒否(ネグレクト)が151件(15.5%)、性的虐待が13件(1.3%)だった。
 経路別では、警察が483件(49.6%)、その他(市町や県外の児童相談所など)が210件(21.6%)、福祉事務所が107件(11.0%)と続いた。主な虐待者は実父が453件(46.6%)、実母が422件(43.3%)。被虐待児は未就学児が423件で全体の43.4%を占めた。一時保護は384件、立ち入り調査は0件だった。

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