ステージ初優勝も達成した2番手ルーベ「ローブと戦うなんて夢みたいだ」/WRC第10戦ギリシャ デイ2後コメント

 前日の8日(木)に首都アテネで開幕したWRC世界ラリー選手権第10戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』は9月9日(金)、ルートラキを起点にデイ2のSS2~7が行われ、元9連覇王者のセバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)が総合首位に浮上。総合2番手にはピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)がつけ、Mスポーツ・フォードWRTがワン・ツー体制を築いている。そんなラリーの競技2日目を終えた各陣営からドライバーコメントが発表されている。

■Mスポーツ・フォードWRT

●クレイグ・ブリーン(#42 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合11番手

「このゴムでできたドアシールが下がってきたんだ。これがずっと僕の腕にくっついたままだった。今日はまさにそんな感じの1日だった」

●ガス・グリーンスミス(#44 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合7番手

「毎回ブレーキを踏もうとするたびに、ペダルをフロアまで踏み込なければならなかった」

「それでも、この結果に満足している。出走順によって順位を上げられるみたいだと分かった。おそらくそのおかげもあると思うね」

●ピエール-ルイ・ルーベ(#7 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合2番手

「自分たちがやったことに満足できるよ。最初のステージではブレーキに問題があったし、最後のSSではパワーステアリングが少しおかしかった。リスクを取りたくなかったし、マシンを最後まで持ち帰りたかった」

「そうしたなか得られたこの結果は素晴らしいよ。(セバスチャン・)ローブと戦うなんて夢みたいだ」

●セバスチャン・ローブ(#19 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合首位

「このステージは本当にハードに進もうと決めていた。なぜなら前のステージでは多くのタイムを失ってしまったし、自信があまりなかったんだ。だから、『よし、いいリズムでフィニッシュしなければならないぞ』と思っていた」

「地面に石があり、それが車体の横にぶつかって一瞬マシンが持ち上がってしまったが、問題なかったよ」

※いずれもSS7直後の公式インタビューより

セバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1) 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
ガス・グリーンスミス(フォード・プーマ・ラリー1) 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ

■ヒョンデ・シェル・モビスWRT

●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合4番手

「今日は厳しい1日だったけれど、最後にはマシンをよいリズムに乗せられたので安心感があった。出走順を考えると、自分たちにできる限りのことをできたよ。午前中はダストが多かったが、いったん4分間のギャップを与えられてからは、より平等なコンディションでクリーンな走りができた」

「このイベントの各ステージはまるで違うラリーみたいだから、マシンをどこでもうまく操れるようにするのは難しい。主に出走順がはるかに遅いライバルたちの後ろにつけ、首位からわずか16秒差でフィニッシュしたということは、まずまずの走りだったということだ。明日の総走行距離の意味するところは、長い1日になるということだ。タイヤ選択と戦略を予測するのが難しくなるだろうが、優勝争いに残りたいと思っているよ」

●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合6番手

「午前中はそれほど悪くはなかった。タイヤはとてもよく機能していたし、出走順を考えれば間違いなくベストを尽くしていた。3番目のステージ(SS4)の前にハイブリッドを失ったので、操作性に影響が出た。その後もハイブリッドを取り戻すことはできず、きついコンディションへの対応が余計にトリッキーになった。出走順が2番目だったから、かなり過酷だったよ」

「明日の出生順はが多少ましになるから、競争もより公平になるだろう。タイムと順位を挽回したい。僕たちより上のドライバーたちにプレッシャーをかけて、何が起きるか見てみたいと思っている」

●ダニ・ソルド(#6 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合5番手

「初日はグリップレベルに苦戦した。コンディションは大きく変わるし、場所によっては厳しかった。走行中も完全にはしっくりきていなかったし、ひとつのミスも犯したくなかった。最後までたどり着くことが重要だったんだ」

「それについては達成することはできた。もっと速く進みたかったが、ペースノートに苦労していたので、狭くて滑りやすいコーナーでは自信がなかったんだ。明日に向けてはさらにスピードを追求し、タイムを改善するつもりでいる。表彰台を争えたら素晴らしいと思う」

ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
ダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ

■TOYOTA GAZOO Racing WRT

●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合8番手

「タフな1日だった。今日のステージは、今回のラリーでもっとも路面が滑りやすく、自分たちの出走順で上位を走るのは難しいだろうとは思っていた。路面のコンディションが大きく影響したことは確かだけど、正直なところ、他にも何か原因があるような気がしている」

「すべてのことがつねにうまくいくわけではない。このクルマでこれほど滑りやすいグラベルステージを走行するのは今回が初めてだったので、学びながら走っていたが、ステージはどれも大きく異なり、コンディションも頻繁に変わった。そのような状況で、自分たちでセッティングをいろいろ変更したのだけど、あまりうまくいかず、タイムを失ってしまったように思う」

「明日は長い1日になるが出走順はそれほど悪くないはずなので、少しでも順位を上げられるようにベストを尽くして戦うつもりだ」

●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合9番手

「今日は予想していた以上に難しい1日だった。路面のルーズグラベルを掃き飛ばして走らなくてはならなかったのだけど、その影響がとても大きく、グリップは非常に低い状態だった」

「また、クルマのフィーリングもあまり良くなかったね。クリーンな走りを心がけ、問題が起こらないように努めたけど、自分が望むスピードで走ることはできなかった」

「いくつかのステージでは、他のドライバーよりも多くタイムをロスしてしまったが、それでもこの順位で1日を終えることができた。明日はもっといいフィーリングで走りたいし、出走順が3番手になるので、もう少しペースが良くなることを期待している」

●エサペッカ・ラッピ(#4 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合3番手

「満足のいく1日だった。今朝のステージは、とても滑りやすくて驚いたよ。クリーンなラインで走るためには自分のドライビングスタイルを調整する必要があると気がつき、それからはどんどん良くなっていった」

「最終ステージだけはあまり良くなかったけど、全体的にはいい順位につけていますし、今日の自分たちの戦いにはとても満足している。また、出走順のアドバンテージを有効に活用できたとも思う」

「僕は昨年このラリーに出場しなかったので、他のドライバーのように明日の最長ステージでの走行経験がない。だから、厳しい戦いになるかもしれない。また、出走順のアドバンテージも少なくなる。それでも、自分たちが立てた作戦に従って戦い、今日と同じようなパフォーマンスを発揮できるように頑張りたいと思っている」

カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
エサペッカ・ラッピ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ

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