田村淳、政治の問題において「SNSの意見ばかりに集約するのは危険」

10日放送の『ロンドンブーツ1号2号 田村淳のNewsCLUB』(文化放送)で、お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳が、SNSの意見ばかりに注目するのは危険と語った。

番組の「今週の気になるニュース」のコーナーにゲストとして登場した作家の御田寺圭氏は、ここ最近の安倍晋三元首相の国葬や統一教会に関する動きに関して話した。

御田寺氏は国葬や統一教会の問題に関して、ワイドショーやSNSでは大騒ぎになっているが、実は多くの国民にとってそれほど関心事ではないのではと考えているとのこと。

御田寺氏はそう感じる例として、岸田文雄首相への支持率が下がったとはいえ50%前後で推移していること、立憲民主党などの国葬に批判的な野党の支持率が上がるどころか下がっているデータもあることをあげ、「メディアの温度感とだいぶ世間の雰囲気はズレてきてるなと」とコメント。さらに、森友・加計学園問題を大きく扱い続けた結果、野党の支持率が落ちたときと状況が似ているとして「野党とかメディアとかワイドショーをひっくるめて第2のモリカケっぽい雰囲気になってるかな」と分析した。

もちろん、国葬や統一教会の問題も論議すべきだが、本当は物価高やエネルギー問題、安全保障の方が重要なはずなのに、そういった問題に貴重な時間が割かれてしまっているのではとし、御田寺氏は「SNSも与党も野党も、マスコミやワイドショーの煽りを真に受けて、なんか関係ないところでやんややんやと(やっている)」評した。

淳も、国葬の問題以上に防衛費などを含む、安全保障の方が大きな関心事ということで「確かに、SNSって意見をいただくうえで、貴重な場所だとは思うんですけど、ここばっかりの意見に集約して、なにか物作りが始まるとか世論形成が始まるというのは僕も危険だと思いますね」と語った。

さらに御田寺氏は「SNSイコール世論というのは完全に間違いだと思いますね」と断言し、「でも、SNSイコール世論だと思っている人の感覚を狂わせるには十分すぎる力があるんで、本当にバランス感覚を取れないと危うい。第2のモリカケってちょっと言っちゃいましたけど、そういうテンションになってる人が政治家にもいるので、ここら辺でちょっと、本当にやるべきことはナニかということを冷静に整理するような議論は必要かなと思いますね」と、もっと冷静になるべきとした。

ちなみに、御田寺氏は岸田首相もその雰囲気に引っ張られていると思っているようで「岸田さんも岸田さんで国葬や統一教会が自分の支持を落としている原因と勘違いしてる節があるんですよね。そっちじゃなくて生活の方を無視してるから嫌われてるのに、ワイドショーとか見すぎなんじゃないかなって思いますけどね」とワイドショーを見ているせいなのではと予想。淳は「見てるんですかねぇ(笑)」と苦笑し、「まあ、僕は今防衛費が一番の関心事ではありますけどね」と、まとめたのだった。

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