復興進む真備にさらなる活気を 初の「マービーふれあいフェス」

初開催されたフェスのステージで、美しいハーモニーを奏でる真備東中の吹奏楽部

 西日本豪雨(2018年7月)で被災した倉敷市真備町箭田の文化施設・マービーふれあいセンター一帯で10日、初の文化交流イベント「マービーふれあいフェスティバル」が繰り広げられた。復興が進む真備にさらに活気を―とセンターが企画。音楽ステージや子どもの体験コーナーが登場し、多くの家族連れらが満喫した。

 センターに加え、隣接する真備図書館と真備児童館の3カ所で開催。センターのステージでは、地元の真備東中と真備中の吹奏楽部が映画や人気アニメの主題曲などを奏で、美しいハーモニーに聴衆から大きな拍手が送られた。真備町竹のオーケストラは特産の竹を使った楽器で澄んだ音色を響かせた。

 磁石を利用した魚釣りやランバイクの体験コーナーが設けられたほか、クレープや唐揚げを販売するキッチンカーが並び、人気を集めていた。

 豪雨直後に泥水で覆われた住宅地や、小学校の体育館で避難生活を送る住民を収めた写真パネルも展示された。自宅が浸水被害を受けた来場者(74)=同市=は「豪雨の記憶を忘れないようにしながら前を向くことが大切。こうしたイベントがあると、復興が進んでいることを感じられる」と話していた。

 図書館では紙芝居や絵本の読み聞かせ、児童館ではフランスの積み木・カプラの体験コーナーがあった。

 会場となった3施設はいずれも豪雨で浸水被害を受け、一時的な閉鎖の後、20、21年に順次復旧、業務を再開している。

豪雨直後の真備町を伝える写真パネルを見る親子連れ
磁石を利用した魚釣りも
ランバイクを楽しむ子どもたち

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