江戸幕府に処刑「元和の大殉教」 長崎で400周年記念ミサ

殉教者の名前を記した竹筒を掲げて徒歩巡礼する信者=長崎市中町

 1622(元和(げんな)8)年に55人のキリシタンが江戸幕府に処刑された「元和の大殉教」から400周年に当たるのを記念したミサが10日、長崎市内であり、カトリック長崎大司教区の信者が西坂公園から中町教会まで約600メートルの道のりを徒歩巡礼した。
 元和の大殉教では、外国人宣教師や日本人信徒が西坂の丘で斬首や火あぶりにされた。デ・ルカ・レンゾイエズス会日本管区長は同公園で「ちょうど400年前の今ここで亡くなった人々は、信仰を迫害する暴力に対して暴力では返さないという姿を見せた。彼らと私たちは祈りでつながっている」と述べた。
 殉教者一人一人の名前を記した竹筒が信者によって中町教会に運ばれ、400年前をしのぶミサがしめやかに行われた。


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