『東急電鉄とファン大研究読本~進化し続ける銀色電車~』(カンゼン)の発売を記念し、著者である女子鉄アナウンサー 久野知美さんの記者会見が5日、都内の書泉グランデで行われました。
東急グループは9月2日に100周年を迎えたばかり。本書の内容は、そんな東急電鉄をお馴染みの二人が深堀りするものとなっています。車両基地や保線区、相鉄・東急直通線の今しか入れない工事現場へ潜入したり、東横線渋谷駅の発車メロディを制作した向谷実さんにインタビューしてみたり……。
著者の久野さんは本書の魅力について、「100周年イヤーということもあり、東急さんがやりたいことを全てかなえてくれました」「足で稼いだ情報がこの作品の一番の売り」とPR。同社の「技術の東急」らしさはしっかりとフォローしつつ、東急線により親しみが持てるような魅力的な企画が揃っています。
「定期券を買ってみたい」その真意は?
また、相鉄・東急直通線が開業したら「定期券を買ってみたいです」とも。
たとえば相鉄が売り出す「YOKOHAMAどっちも定期」は、相鉄新横浜線の「西谷~新横浜駅間」を含むIC通勤定期を所持していれば相鉄本線の横浜駅でも乗降できるようにする、というサービスです。「平日は新線で通勤・休日は横浜でお買い物」を可能にして沿線利用者の便を図りつつも、横浜という同社の一大商業拠点の存在感を高めたい思惑が読み取れます。
東急電鉄も東急新横浜線の新綱島駅と東横線の綱島駅がすぐ近くにあることから、「日吉~新綱島駅」または「日吉~綱島駅」どちらかの区間を含む通勤IC定期券を持っていれば、新綱島駅・綱島駅どちらでも乗降できるようにします。
特にその区間を使う予定がなくとも、このサービスを味わいたいがために定期券を買いたい……実は同じ考えを持っている鉄道ファンの方は意外とたくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか?
会見後は監修の南田裕介さんも登場し、ファン向けにトークイベントやサイン会、撮影会などが行われました。コロナ禍ということもあり久々となるトークイベントにファンも大喜びで、オンライン参加者にも熱意が伝わってきました。