JR東日本、BRTでの自動運転バス実用化を12月5日から開始

東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)は9月6日、気仙沼線BRT柳津駅~陸前横山駅間にて、BRTでの自動運転バス実用化を12月5日から開始すると発表した。

JR東日本は、少子化・高齢化が進むことでドライバー不足がさらに課題となるなか、持続的に公共交通を運営していくための手段として、自動運転バスの実証実験に2018年度から取り組んできた。実証実験を通し、安全・安定輸送に関する十分な試験実績が確認できたことから実用化に至った。

JR東日本が気仙沼BRTの一部区間で自動運転バスの試乗会を開催

JR東日本が、気仙沼BRT(バス高速輸送システム)の一部区間で、自動運転バスの試乗会を開催している。2018年度から実証実験を進めてきた取り組みの周知を図る狙いで、9月13日に先立って行われた報道公開の試乗会も含め、報道関係者や沿線住民が試乗会に参加。参加者は車両の乗車に加え、車両に搭載した安全機能...

同BRTの自動運転は、運転操縦を司る自動運転システム、障害物を検出する各種センサ、手動運転バスとの安全なすれ違いを実現する交互通行システムなどが連携することで実現している。特に、安全性に直結する高精度な自車位置推定は、自動運転区間の走路に沿って埋設した磁気マーカの磁力を、車底部に設置した磁気センサで検知する。

さらに、RFIDタグ※1付きの磁気マーカを用いることで、自車位置を高精度に推定する。これにより、GNSS※2電波の届かないトンネルを含む専用道上の安全運転を実現する。なお、自動運転区間においてもドライバーが乗務し、安全管理を行う予定だ。

※1 電磁界や電波などを用いた近距離の無線通信により情報をやりとりするためのICチップが埋め込まれたタグ。タグに付けられた固有のIDを検出することで、自車位置の高精度な推定が可能となる。(Radio Frequency Identification)

※2全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System)

また、同車両は、実用化に際し、「先進性」「親しみやすさ」をコンセプトにデザインを新しくした。ピクセルドットで未来感を、ドットの広がりで先進性を表現している。さらに、大きさの異なるドットを組み合わせることで、地域や人々とのつながりを表現している。

(出典:JR東日本 Webサイトより)

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