「申し訳ない」と謝罪 「LGBTQ」発言の下野市議 LGBTQ支援団体は要望書提出

石田議長(左)に要望書を手渡すエスペックの代表=12日午前、下野市役所

 6月の下野市議会一般質問で、石川信夫(いしかわのぶお)市義がLGBTQら性的少数者に関して「できたら静かに隠して生きていただきたい」などと発言したことを受け、LGBTQ当事者やその家族でつくる県内の支援団体「S-PEC」(エスペック)は12日、石川市議の発言の取り消しや謝罪などを求める要望書を石田陽一(いしだよういち)議長に提出した。

 同日午前、エスペックの共同代表の女性2人が下野市役所を訪れた。要望書では「当事者と家族がどのような思いで生活しているか全く理解しない差別的な発言」と指摘。謝罪や議事録からの発言の削除も求めた。代表女性の1人は「議会での発言は重い。当事者が受けている痛みをきちんと伝えたい」と語った。

 石田議長は取材に「議会全体で対応すべきこと。発言の撤回を求めていきたい」と考えを示した。議事録の削除は地方自治法などの規定で対応が難しいという。

 石川市議は取材に文書で回答し「不適切な表現で、傷ついた方がいらっしゃったことは誠に申し訳ありませんでした」と謝罪した。発言の取り消しは「不適切な部分、誤解を生んだ部分は議会と協議していきたい」とした。

石田議長(左)に要望書を手渡すエスペックの代表=12日午前、下野市役所

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