静岡県焼津市浜当目にある「あたびーcafe」。沖縄語でカエルを意味する「アタビー」。福がカエル、お金がカエルという、縁起の良い名前に、築150年の古民家を改装した温かみのある店内では、店主の長谷川さんが作る本格的な沖縄料理を楽しむことができます。
<「あたびーcafe」長谷川純子さん>
「娘が大学が沖縄だったので、よく行くようになって、沖縄に私がハマってしまい、お店をやるんだったら沖縄の雰囲気を取り入れたお店をやろうと思いました」
お店の看板メニューがタコライス。ご飯の上にスパイシーに仕上げたひき肉、野菜やチーズをのせた沖縄を代表するグルメです。
実は、2年前まで保育園の栄養士をしていたという長谷川さんならではのこだわりがつまっています。
<長谷川さん>
「(ソースが)マヨネーズがベースなんですけれど、ラッキョウの甘酢漬けが入っています。ちょっと甘めなので、スパイシーだけど食べやすくなる。お子様も食べられる。野菜もたくさん盛っているので栄養面でも問題ないと思う」
また、このセットにつくドリンクには、沖縄から直接仕入れたシークワーサーを使ったソーダも選ぶことができます。
そして、沖縄を感じるおすすめスイーツが黒糖三昧。黒糖のゼリーに、黒糖で炊いた金時豆、沖縄のジーマーミ豆腐やバニラアイスを合わせ、仕上げにかける黒糖味のちんすこうが食感のアクセント。素材によって2種類の黒糖を使い分け、飽きのこない味わいに。
<客>
「沖縄に旅行に行ったことがあるんですけど、身近にあると良い」
「居心地が良くて、ゆっくりおしゃべりするのにはぴったり」
「非常に美味しい。今日来たけど、(前回来たことを)覚えててくださって。もう1カ月以上前なのに。そういうところが好き」
このおもてなしと居心地の良さは、ずっと飲食業を始めたかった長谷川さんの思いが込められています。
<長谷川さん>
「私の母がずっと飲食店をやりたかったというのを子どもの頃からずっと聞いていたけれど、それが果たせなかった。なので、母への恩返しもあるし、もてなしたい気持ちが強い」
そんな長谷川さんに、10年ほど空き店舗となっていた夫の実家であるこの古民家を勧めてくれたのが、義理の母の恒子さんでした。
<長谷川恒子さん>
「使ってくれるのは本当にありがたい。そのまま眠らせておくのももったいないですから。若い人たちの発想でやってくれている。私たちも予想ができなかったけれど、みんなが楽しんでくださればなによりと思っている」
家族の応援を受けながら、誰でも気軽にのんびりできるお店にしたいと語る長谷川さん。
<長谷川さん>
「息抜きに一人でふらっと来て、ゆっくりしていただければと思う。『今日はこれが食べたいな』といったら『分かりました』って、メニューにないものもさっと出せるお店にしたい」