石木ダム「早期建設を」 佐世保で4年ぶり集会イベント

石木ダムの早期実現を目指してガンバロー三唱をする参加者=佐世保市光月町、市体育文化館

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業の促進を図る集会が11日、同市であり、行政関係者や市民らが、水不足の抜本的解決策としてダムの早期建設を望む宣言を決議してアピールした。
 同市や石木ダム建設促進佐世保市民の会(寺山燎二会長)などが主催。同市では1994年の大渇水を契機に、石木ダムの必要性をアピールする集会やパレード、チラシ配りなどのイベントを開いていたが、近年はコロナ禍などで中止が続いた。
 4年ぶりのイベントとなった集会には、ダムを求める議員や市民ら約400人が参加した。あいさつで朝長則男市長は、来年9月に事業認定の告示から10年が経過するため、土地収用法に基づき、「収用した土地を(元所有者が)買い戻す権利が発生する可能性もある」と指摘。「ここ1年が正念場。危機感を持って頑張っていこう」と語気を強めた。
 大石賢吾知事は「石木ダムは佐世保市の安定した水源確保と川棚川の洪水被害を軽減するために必要不可欠だ」と強調。参加者はダムの実現を望む宣言を決議した後、ガンバロー三唱をして締めくくった。
 石木ダムを巡っては、建設予定地の住民13世帯が反対。佐世保市で反対する市民団体も「水は足りている」などと訴えている。


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