日光ナンバー、塩谷町は僅差で「賛成」 2市町で共同申請協議へ

日光市役所

 日光市が進める自動車のご当地ナンバー導入について、塩谷町は13日の町議会本会議で住民アンケートの結果を明らかにした。「日光」ナンバー導入に賛成する回答が反対をわずかに上回り、見形和久(みかたかずひさ)町長は「世界遺産日光と連携を進めることは町の観光振興に資する」と、市と共同申請に向け協議を進めていく考えを示した。

 アンケートは8月、18歳以上の千人を対象に実施し、506人が回答した。

 「日光ナンバーに賛成」は49.4%、「(従来の)宇都宮ナンバーに賛成」は44.5%、「その他」は6.1%となった。見形町長は「その他は『どちらでもいい』とする回答が多く、無回答も積極的な反対ではないと捉えられる」などと説明した。

 複数自治体でご当地ナンバーを申請する場合の要件は、地方運輸局に登録された自家用車などの台数が5万台以上。3月現在で日光、塩谷2市町の登録台数は約5万3千台で要件を満たすため、今後2市町で導入に向けた協議を始める。申請期限は11月末で、県が国に意向を表明する。

 塩谷町の結果を受け、粉川昭一(こなかわしょういち)市長は「長年の悲願だった日光ナンバーに理解をいただき、導入に向けた協議を進めることができる。両市町が観光をはじめさまざまな分野で手を携え、一体的に取り組むことができる」とコメントを出し、期待感を示した。

 日光ナンバー導入を巡っては、日光市が鹿沼市と塩谷町に協力を呼びかけていた。住民アンケートは日光市で賛成が多数を占めたが、鹿沼市では反対が7割を占めたため、同市は導入を見送った。

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