立石俊樹が写真集発売イベントに登場!「いつかカンパニーを引っ張っていける俳優になりたい」

ミュージカル「テニスの王子様」で俳優デビュー以降、MANKAI STAGE「A3!」やミュージカル「黒執事」~寄宿学校の秘密~など、人気2.5次元作品に多数出演し、近年ではミュージカル「ロミオ&ジュリエット」でティボルト役を演じたことでも注目を集めている立石俊樹。このたび、初上陸のレトロな異国情緒あふれる長崎で、美しく重厚感のある写真の数々を収めた立石の2nd写真集「Vidoro」の発売を記念し、都内でイベントが行われた。

会見に登場した立石は、出来上がった写真集を手に取った感想を「大満足の写真集になりました。前回の1st写真集を出してから2年ほどしか経っていないのですが、前回のものとは全く印象の違うものができ、自分も少し大人になったんだなと、客観的に感じる写真集でもありました」と語り、見どころについては「一枚一枚、どんな写真が来るのだろうとワクワクしながら、ページをめくれる写真集になったんじゃないかなと思っています。どの写真も映画のワンシーンのような力のあるものばかりになっていると思うので、ぜひ、たくさん繰り返し見てもらえたらうれしいです」と続けた。

撮影が行われた長崎で印象深かった出来事に関しては、「浮島に行ったんですけど、久しぶりの船が怖かったというのと、初めて現地で食べた長崎ちゃんぽんがすごくおいしかった」と話し、異国情緒あふれる長崎での旅を心から楽しんでいた様子がうかがえた。

お気に入りのカットには、霧がかる自然の中でたたずんでいるカットを挙げ、「僕は自然が好きなんですが、この写真は自然の霧の感じがとてもよく現れているところがすごく気に入っています。撮影場所にかかった霧は、どこか撮影をした雲仙という場所が歓迎をしてくれているような感じもあり、天候とも絶妙にマッチして幻想的な写真が撮れました」と、写真への愛を語った。

ミュージカル「エリザベート」、「太平洋序曲」への出演も控えるなど、役者として活躍を続ける立石だが、これからどんな俳優になりたいかという質問には、「今活動をしているミュージカルや、2.5次元系の作品、ドラマや歌手活動などは、すべて自分がやりたかった活動なのですべてやり続けたい」としながら、具体的には、三つあると明かした。

「一つ目は、カンパニーやその作品ごとで、引っ張っていける存在になりたいなと思っています。 例えば、今抱えているミュージカル『エリザベート』だと、まだ引っ張っていってもらっているような立場にあるように思うこともあるので、いつか胸を張ってこの作品を自分が引っ張っていると言えるような安心感のある存在になりたいと思います。二つ目は、表現方法として、引き出しを増やし続けたいです。今まで、怒りの演技や挙動不審の演技、さらに弟キャラのようなものだったりと、さまざまな役をやらせていただいてきたのですが、そういう引き出しをこれからももっと増やして、いろんな作品を皆さんに届けていきたいと思います。三つ目は、お客さんからこの役は僕しかできないなと感じてもらえるような自分にしかできない役を演じたいと思っています。そういった役に出会うのは、運やチャンスというものがあるのかも知れないですが、そういう役に巡り会えた時に、それをいかに自分がものにして届けられるかということを考えていて、そんな印象に残るような俳優になりたいなと思います」と自分の言葉で丁寧に教えてくれた。

写真集の中でもページごとにさまざまな表情を見せている立石だが、そんな表現方法の引き出しを増やすために普段から心がけていることに話がおよぶと、「とにかく普段、“自分が心地いいこと”をたくさんするように心がけています。自分が気に入ったおいしい食べ物を食べたり、本当に食べたい物は自分で作れるようにしたりと。後は、自分が、自信を持てるようなことを日々、やっています。今だったら、週3・4日くらいは、水泳に行ったりしています。そういう自分を高めるようなことを心がけていますね。また、さまざまな人の人生を想像するようにもしています。あの人は、このくらいの時間に起きて、こういう生活をしているんじゃないかなというような想像をして人を知っておくということも役作りにとって大事なことだと思うので、そういうことを普段から心がけ、考えるようにしていますね」と話した。

また、「写真集に点数をつけるなら?」と問われると、「今、できることを全部やったので70点ぐらいですかね」と少し厳しめに回答。足りない30点の理由を尋ねられると、しばらく考えた後に「マイナスが見つからない(笑)」とつぶやき、「厳しいことを言うと、70点なのかもしれないですけど、僕は、人に褒められた方が調子に乗ってうまくいくタイプなので、今後も頑張っていくっていう意味も込めてやっぱり満点にします!」と点数の変更を宣言し、会場の笑いを誘った。

今年も残すところ、あと3カ月と少しということで、これまでの時間の振り返りを聞かれると、「あっという間といえば、あっという間だったんですよ。だけど、長かったといえばそのような気もしていて、作品ごとに濃い時間を過ごしているなと思います。また、昨年に乗り越えたものが、今年はだんだんと生きてきたというようにも思います。それは作品や、一つ一つのイベントや配信などの中で、細かいようだけれど、昨年よりも自分でアップデートができているなと実感するものが多く、それを大事にしながらお届けできているのかなと思います。ただそれで、また完成するわけではなくて、新しく吸収もしつつやってきました」と振り返った。

最後に、そんなアップデートされた今の自分を一言で表すならと振られると、大声で「いい!」と返した。「シンプルにいいという感じなんです! ご飯を食べて、あれがこうだからこういう味がするよねという分析ができるおいしさではなくて、シンプルに『うまい!』みたいな。見た時、瞬間的に『いい!』と思える自分になれているなと思います。そんなどこかやみつきになるようなよさが出せていればいいですね」と締めくくった。

会見では、今の感情を飾ることなく、自らの言葉でリラックスして口にする彼の姿からは、仕事の充実ぶりも感じられた。説明いらずで、見ればすぐに「いい!」と分かる、立石の今後から目が離せない。

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