上原実矩、映画『ミューズは溺れない』の撮影では日々悩み続けた‥

第22回TAMA NEW WAVEグランプリ&ベスト女優賞、第15回 田辺・弁慶映画祭グランプリ&観客賞&フィルミネーション賞&俳優賞受賞の映画『ミューズは溺れない』が9月30日からテアトル新宿で公開される。主演を務めたのはドラマ「ユーチューバーに娘はやらん!」(テレビ東京)や、映画「私がモテてどうすんだ」に出演した注目の若手女優 上原実矩。ジェイタメ編集部では、上原に見どころなど話を聞いた。

――映画「ミューズは溺れない」はこんな映画
女子高校生の青春群像劇で、テーマは創作とか10代の時のモヤモヤや悩みです。“創作する”というところで幅広い年齢層の方から共感の声をいただいてます。

――役どころ
私は主人公の朔子を演じたのですが、朔子は美術部で絵を描いているんですけど、同じ美術部に西原というものすごく絵を描くのが上手い女の子が現れ、その子の絵を見て「自分が本当に絵が描きたいのか? 本当に美大に行きたいのか?」と迷い始めます。さらに父子家庭で育った朔子に新しいお母さんがやって来て、妊娠していて‥妹が出来る嬉しさと、その反面、新しい生活に不安を抱く、家庭と学校と自分の将来の悩みや不安を抱えている女の子です。
撮影当時は二十歳で10代から抜け出せていない自分がいて、自分の演技がこれでいいのか?このときの朔子の気持ちはどうだったんだろうと日々悩みました。

――注目のシーンは?
予告にもある、冒頭の海に落ちるシーンですね、本当に飛び込んで一発撮りでした。淺雄監督は泳げない方だったので「わぁ~すごい!」って言われました(笑)。私はアクティブな事が好きだったので抵抗はなかったんですけど、映画の中で印象的なシーンになったと感じてます。
物語が進み、朔子は造形物の創作に挑みはじめるんですが、その時に出た“音”を使って監督自身が新しい音楽を作っていて劇中にも使われています。
コロナの影響で去年の春にやっと撮ることができたラストシーンにも注目してもらいたいです。

――今、撮影を振り返ると
無我夢中過ぎたので、オールアップしても実感がなかったです‥「終わった~でも何やったのか覚えてない」って感じで全力投球でしたね。
スタッフも少数でやっていたので、それぞれカバーし合い、自分がやるべきことをやらなきゃって重圧がすごかったです、まぁそこが醍醐味でもあるんですけど。

――上原実矩の今後は?
ジャンルを問わず、国内に限らずやっていきたいって思いもあります。
今まで、自分の指針としては「自分の中で考える、掘り起こす」だったのですけど、他の意見を聞いて自分に取り入れた時に「もうちょっと新しい物が自分から出て来るんじゃないかなって」とすごく感じていて、最近は一つひとつの現場や問題に対してちょっと周りを頼ってみる!そういう事をしていきながら、また新しい自分が見つかるんじゃないかなって考えています。

<プロフィール>
名前:上原実矩(うえはら みく)
1998年11月4日生まれ。東京都出身。
俳優・モデル。映画『君に届け』(10)で俳優デビュー。独特な個性から、『暗殺教室』(15/羽住英一郎監督)、『来る』(18/中島哲也監督)や『青葉家のテーブル』(21/松本壮史監督)など多数の映画やドラマ、大手企業広告に出演。主演を務めた『ミューズは溺れない』(21/淺雄望監督)では、第22回TAMA NEW WAVEコンペティションでベスト女優賞を受賞。
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