トレーラー再利用、ホテルに変身 都農・イツノマ

不要となったトレーラーをホテルに生まれ変わらせたイツノマの黒木翼さん(左)と渡邊佳さん

 都農町福原尾に、使われなくなったトレーラーを再利用したホテルが今月開業した。同町のイツノマ(中川敬文社長)が宿泊施設・まちづくりホステルALA(アラ)の敷地内に増設。20代の社員2人が企画・デザインし、一部資金をクラウドファンディング(CF)で調達。製品や原材料を廃棄せず資源化する「サーキュラーエコノミー」を実践し、働きながら余暇を楽しむワーケーションの環境充実、若者の居場所づくりを進める。
 トレーラーはALAの敷地と建物の元所有者から無償で譲り受けた。内装は居心地を重視しシンプルを心がけ、木材を多用。ワーケーションやリモートワーカーの滞在を見込んでカウンターデスクなどを備える。
 イツノマ社員で兵庫県から昨年移住した建築士・渡邊佳さん(26)と同町出身の黒木翼さん(20)が開業を準備した。内外装費を賄うためにCFで募った158万円(目標額100万円)は、多くが町民からの支援。多方面で町民や知人に助けられ、2人は「いろいろな人と一緒に造ったホテル」と感謝する。「若い女性の数が少ないために、孤独を抱えながら働く20代や母親、移住者が町内にいる。そんな人たちとつながりたい」と2人。渡邊さんは「トレーラーハウスで女子会を開きたい」、黒木さんは「同世代の仲間を増やす」と展望する。
 宿泊人数は最大3人、料金1室当たり1泊9千円。予約サイトhttps://www.chillnn.com/17b805e2321237

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