宮城県庁の男子トイレに8月からサニタリーボックス設置

宮城県庁で女性用トイレのみに設置されてきたサニタリーボックスが、8月に男性用トイレにも設置されました。前立腺がんや膀胱がんなどの治療を受け、尿漏れパッドを使っている人たちが、外出先で処理に困らなくなることなどが期待されています。

高橋直希記者「こちら宮城県庁にある男子トイレです。個室のドアにはサニタリーボックス設置トイレと表記されていまして、中を見てみますと、おむつや尿漏れパットを捨てる専用ボックスが設置されています」

県庁では8月から、男性用トイレの個室合わせて9カ所にサニタリーボックスが設置されました。市民からの要望を受け設置を決めたと言います。

宮城県管財課草下開課長「病気とかでおむつを替えなければいけないとか、尿漏れパットを替えなければいけないという人が県庁に来た時に、安心して使っていただけると思います」

khbが県内すべての自治体に問い合わせたところ、既に富谷市や大崎市など6つの市と町で庁舎などの男子トイレにサニタリーボックスが設置されていて、大和町も10月に設置予定ということです。

公共トイレの環境改善に取り組む日本トイレ協会の調査では、尿漏れパッドやおむつなどを使う男性の7割近くが「捨てる場所が無く困った経験がある」と答えています。

日本トイレ協会砂岡豊彦運営委員「赤ちゃんのおむつの市場よりも、大人のおむつや吸水パッドの市場の方が今の日本では大きい。高齢者の困っている人の方が多いはずが、なかなか言い出せない人が多い」

国立がん研究センターによりますと、前立腺がんや膀胱がんと診断される男性は、年間に計11万人もいて需要は大きいとみられています。

日本トイレ協会砂岡豊彦運営委員「私が大丈夫だからみんな大丈夫じゃなくて、困っている人の声を聞いたら管理者の人は1人でも多くの人にトイレを快適に使ってもらえるようにサニタリーボックス、いわゆるごみ箱の設置を進めてほしい」

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