「まだまだ時間はかかるがもう一息」台風8号被害から1か月 少しずつ観光地の日常戻るも一部民宿で営業再開できずー静岡・松崎町

2022年8月の台風8号で大きな被害を受けた静岡県松崎町雲見地区。被害から9月14日で1か月です。日常を取り戻しつつありますが、浸水被害を受けた民宿では、いまだに営業を再開できていない現状もあります。

8月、伊豆半島を直撃した台風8号。松崎町雲見では太田川が氾濫し、約40棟で浸水被害や土砂崩れによる断水など大きな被害を受けました。

<天野貴弘記者>

「浸水被害の原因となった太田川ですが、ひと月が経ち、川底に溜まっていた土砂も撤去され、元の状態に戻りつつあります」

復旧は進みますが、太田川沿いの民宿はまだ営業を再開出来ないままです。

<漁師の温泉民宿 太郎 鈴木とし子さん>

「大工さんが入って1週間ほど経って、床を敷いてもらって新しい木の香りでとてもいい気持ちになっています」

浸水被害があった40棟のうち、24が民宿。観光地としての賑わいを失いました。

<漁師の温泉民宿 太郎 鈴木とし子さん>

「これはキャンセルの連絡をした方からお手紙をいただいて、見舞いなどもいただきました。本当に涙が出る思いで読んでいます」

常連客からの手紙やメールには、再開を待ちわびる思いなどが、つづられていました。

<漁師の温泉民宿 太郎 鈴木とし子さん>

Q.再開はいつ頃?

「年内に、できれば11月くらいには再開したいなという気持ちはありますが、まだちょっとわからないですね」

雲見地区にはダイバーが訪れるなど、観光地としての日常が戻りつつあります。台風の影響で延期となっていた花火大会は、10月8日に開催されることが決まりました。

<雲見観光協会 高橋博幸会長>

「徐々に、通常の日常を取り戻しつつあるなと感じます。まだまだ時間はかかりますが、もう一息頑張っていただきたいと思います」

台風による浸水被害からひと月、まだまだ完全復旧とは言えませんが、観光地として再生できるよう準備を整えています。

© 静岡放送株式会社