藤沢の歩行者2人死傷事故 初公判で被告が起訴内容認める 検察側は禁錮5年6月求刑

横浜地裁

 藤沢市の交差点で2月、乗用車2台が衝突し、歩行者の男女2人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた茅ケ崎市の無職の男の被告(21)の初公判が14日、横浜地裁(吉井隆平裁判官)であった。被告は起訴内容を認め、検察側は禁錮5年6月を求刑し、即日結審した。判決の言い渡しは10月12日。

 検察側は論告で「被告は信号表示への注意をおろそかにし、最大で指定最高速度の倍以上となる時速約123キロまで加速した」と指摘。「注意義務を二重に違反した危険極まりない運転で、2人が死傷した結果は重大だ」と非難した。

 弁護側は、被告が反省の態度を示していることなどを踏まえ、「可能な限り寛大な判決」を求めた。

 起訴状などによると、被告は2月21日、同市円行の交差点で乗用車を運転。青信号の間に交差点を通過しようと考え、時速50キロと指定された最高速度を守らずに時速約110キロないし123キロで進行した。対向から右折してきた乗用車と衝突し、自車を歩道付近の植え込みに乗り上げ、歩道上の男性会社員を死亡させ、パート女性に左膝骨折の重傷を負わせた、とされる。

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