来場客コロナ前上回る 3年ぶり開設の扇ケ浜海水浴場

和歌山県の田辺扇ケ浜海水浴場(2022年7月撮影)

 和歌山県田辺市は、田辺扇ケ浜海水浴場の今夏の来場者数をまとめた。新型コロナウイルスの影響で昨年まで中止が続いていたが、3年ぶりに開設。シーズンを通して天候に恵まれたこともあり、コロナ禍前の2019年夏を上回る7万762人が訪れた。

 扇ケ浜海水浴場は市内唯一の海水浴場。子どもを連れて遊べる「ファミリービーチ」として売り出しており、近年の来場者数は7万~8万人台で推移している。19年は盆時期に台風が襲来したこともあり、約6万3千人だった。

 今夏は7月1日~8月31日に開設。天候不良で遊泳禁止になったのは、7月上旬の計4日間のみだった。来場者が最も多かったのは8月21日の5158人。

 期間中は、まちづくり会社「南紀みらい」や関西大学の学生が「海の家」を運営。海水浴客だけでなく、地元の人が立ち寄る姿も見られた。

 田辺観光協会は、バーベキューやキッチンカーでのグルメ、ヨガなどが楽しめるイベントを企画。特産品をPRしようと、海水浴場で天日干しした梅を自由に味わってもらう催しもした。

 田辺市が来場者に実施したアンケート(93人回答)によると、来場者の年代は10~20代が45%で最も多く、次いで30~40代が37%だった。近畿圏からの来場者が61%を占め、うち約6割が大阪府からだった。

 市観光振興課の担当者は「感染防止のためロッカーを使用禁止にしたり、海上遊具を設置しなかったりといくつか制限があったにもかかわらず、たくさんの人に来場していただくことができた」と話した。

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