岡山市こころの健康センターは、自殺を防ぐことを狙いにした専用ホームページ（HP）「おか・ここ・ネット」をつくった。相談窓口や心の状況を確かめられるチェックリストなどを載せ、思い悩む人が必要な情報を得られるようにまとめた。
淡い黄緑色を基調に、見ていて安心できるようなデザインに仕上げた。すぐに相談できるよう随所にセンターの電話番号（086―803―1273）を記す。問いに答えて自身の心の状況を知る「ストレスチェック」もあり、回答後は状況に応じたアドバイスを記し、相談窓口を案内する。
センタースタッフが発信する「おかここだより」も随時掲載し、ストレッチや読書など心の健康を維持するためのセルフケア方法や、9月10～16日の「自殺予防週間」について紹介。自殺で家族を亡くした人向けのページもあり、遺族が集って体験を共有する「わかちあいの会」への参加を促している。
市内の自殺者数は近年増加傾向。2018年（82人）から3年連続で増え、21年は122人だった。20、21年は30歳未満がいずれも20人を超えた。若年層は人間関係の悩みを抱えているケースが多いという。
市の自殺対策専用HPは今までなく、近年、相談窓口を知る手段としてインターネットが大半を占めていることから制作した。
センターは「人間関係や経済的困窮などを理由に、誰にも言えず、苦しんでいる人は多いはず。新型コロナウイルス禍で人と関わる機会が減る中でもあり、一人で悩まず相談してほしい」としている。
